早いもので、2015年もあと残り少なくなりました。皆様にとってはどのような1年でありましたでしょうか。今年は、何よりも、オセアニアのビジネスの話題は非常に活気ある1年であったのではないかと感じています。 特にオーストラリアについては1月15日のEPA発効から始まり、日本郵便によるTOLL社買収をはじめとして、数々の大型案件のM&A、ニュージーランドにおいても、伊藤ハムがANZCO (ニュージーランド食肉協会のような企業)の60%の株式取得、など、日本からの投資が活発化しました。また、10月5日にはようやくTPPの大筋合意となり、オーストラリア&ニュージーランド両国にとっては大きなステップとなりました。
また、航空の面でも、8月にはカンタス航空がブリスベン線を就航、12月には全日空が16年ぶりのシドニー就航ということで、アクセスのよい羽田からのオセアニア路線もますます拡大することとなりました。観光やビジネスにおいて、航空路線のアクセスの良さは致命的であり、今回のこの進出はオーストラリアのみならず、ニュージーランドも歓迎していると感じています。
そして、9月―11月はラグビーワールドカップに燃えた年でもありました。 目覚ましい日本選手の活躍に国民によるラグビーへの関心は高まり、そして、決勝戦はオーストラリア&ニュージーランド、というカードになり、南半球の存在感が非常に大きかったゲームとなりました。
これから、五郎丸選手もオーストラリア レッズにてプレーすることがきまり、我々オーストラリアビジネスに関わる立場の人たちも、この決断を歓迎し、かつ、より多くの皆さんにラグビー、そしてオーストラリアやニュージーランドへ関心を持っていただきたい、と思うところです
年々、様々なイベントや出来事を振り返ってみますが、今年はこの数年にないくらい、オセアニアが注目された年であり、かつ、来年からさらに活性化にむけて、始動し始めた気がします。
半面、北半球では、フランスのテロ事件をはじめとして、多くのテロが世界各国で勃発し、本当に安全に普通の生活を過ごせる場所も限られてきているのではないか、とも感じるところでした。
南半球に位置するオーストラリア・ニュージーランドは若干北半球の情勢の流れとは異なる点もあり、企業をはじめとして、今後、リスクマネジメントをふまえての進出や選択はあると感じています。
この年の瀬に話題になっていたのは、ニュージーランドの国旗について、ついに1つのデザインに絞られたようで、来年3月に現国旗との国民投票が実施されるようです。国としてのアイデンティティを問われる大きな選択になるかと思いますが、この話題にも注目が集まりました。
弊社AOMとしての1年は、季節やビジネスの流れに準じて、今年も大変多くの新しい出会いがありました。以上に述べた政治や外交の流れは確実にオセアニアと日本の関係がますます親密化されてくる要因になるかと思いますが。、弊社としてはぜひ、日本側からそれらのネットワークや橋渡しができるような存在にこれからも微力ながらなれたらと思う次第です。
人が動くことによる「ビザ」のニーズに応じて、サポートしているのが弊社のメインビジネスではありますが、これには本当に多くの出会いや人生があり、時にビジネスを作り上げたり、仲間を紹介したり、、、移住する方はこれからの新しい生活に不安もある中、様々なサポートをご紹介したり、、、と幅広い活動になってきているこの頃です
まだまだこれからチャレンジできる機会は多くあると感じていますので、ぜひまた新しい出会いを楽しみに来年を迎えたいと思います。
今年も大変多くの皆様にご支援いただきまして、ありがとうございました。
皆様もどうぞ素敵なクリスマス&そしてお正月をお迎えくださいませ
AOM Visa Consulting Blog
オーストラリア&ニュージーランドビザ サポート&コンサルティング エキスパートとしてオーストラリアやニュージーランドにまつわるビザ情報とビジネス活動記をきままにつづっています
ビジネス奮闘記
皆さまにとってAOM Visa Consultingが身近なサービスになるようにこのブログでは少しやわらかめのトピックスもふまえて発信していきたいと思います。 オーストラリアやニュージーランド関連のほか、ふだんの活動や関心ごと含めてレポートします。 ご意見・ご感想などございましたらお気軽にメールにてお送りください。 AOM Visa Consulting Official Web site は こちらへ
2015年12月17日木曜日
2015年4月10日金曜日
法務省へのパブリックコメントを提出 ~ 富裕層誘致への長期観光ビザ施行について~
桜の季節はあっというまに東京では終わってしまいましたが、例年にないくらい、外国人観光客の存在を感じたこのごろでした。2月の春節もテレビのニュースになるほど、いよいよ日本は本格的な「観光立国」への戦略を開始したというのを肌で実感するところです。
どこの国も同じかと思いますが、入国への「ビザ」がキーでもあり、このプロセスの緩和により、より多くの方を誘致しやすくなるのは現実です。 日本も段階的にマレーシア、タイ、インドネシアなどなど、東南アジアを中心にすすめてきた政策は明らかに観光客増加に貢献しており、かつ、これらの国の人々にもより日本が近い国になったと思います。
これから2020年のオリンピックをみすえて、急ピッチで日本政府は様々な外国人に対する誘致および、おもてなしの国づくり、そして、裏方ともいえる外国人就労などなど、入国管理(ビザ)の面で、改正が大幅に必要となることが予測されます。
これらを反映して、省庁からのパブリックコメントの募集も最近大変活発になってきたと感じています。 もともと日本は「移民国家」ではないがゆえ、その入国管理の枠組みも「一時滞在」を基礎とし、かつ、移民誘致をするようなポリシーにできていない為、その考え方については移民国家の政策を参考にしていくことが有益と感じています。 少なくとも滞在することに対し、期間のみならず、その人に付与されるBenefitなども考慮している点は移民国家の大きな特徴といえます。
イミグレーションロー実務研究会を通じて、日本の入国管理法をよりよい国にしていくために、時代に合うような法律への提言を目的に海外の移民法を学ぶという非常に真摯な行政書士の皆様に多く出会い、長く外国移民法に触れている私の立場としては少しでも、オーストラリアやニュージーランドで実践している状況やそのインパクトなど、将来の日本にも十分参考になるような点が多々あるため、良い点をぜひ日本に取り入れていけるような提案ができればと切に願います。
そんな中、法務省からパブリックコメントの募集がありました。
今回は「観光立国」をめざすべく、富裕層を対象として1年間(長期)の観光ビザの新設を検討するにあたっての意見募集となり、以下のような方に1年間の観光ビザを認可するという提案です。
・短期滞在の際に査証免除となっている国籍
・預貯金が3000万円以上
・医療保険の加入をすること
大いにオセアニアの実践を活用できる点が多いと思い、さっそく実務経験から主に以下の意見を提出させていただきました。
1.申請の目的や期間、ビザ期限について
審査は「目的」や「期間」によって審査されるべきであり、その内容によってビザ期限も決定するのが望ましいと考える。(3か月か1年か、ということではなく・・・)
「観光ビザ」「投資ビザ」「退職者ビザ」の区別をつくるべき
2.資産3000万円以上について
このビザは「観光促進」であり「投資家ビザ」ではないため、この線引きを明確にすべき。かつ、観光目的のために3000万円という金額は不要と感じ、もっと多くの方に「観光」を「歓迎」するような要件でなければ実際このビザを利用することは困難
3.国籍限定について
パイロットとして、はじめに免除国からスタートするのは賛成だが、このビザは「観光」誘致目的のため、広範囲の国籍に奨励することがのぞましい
4.保険加入について
基本日本の入管法ではこれら、健康診断や保険に関する要件が今まで存在しなかったという認識であるが、この点は非常に重要なポイントと感じる。ただし、観光目的であり、保険なしでもサポートできるような一定資産を確認できればあれば、高齢者に限ってこれらを義務付けたりしてもよいかと感じる。オーストラリアは高齢者(75歳以上)の渡航に際し、これらの要件が必要となる
5.外国人の滞在施設について
これはビザとは異なるが、すでに政府の提案にも記載があるものの、日本の宿泊施設として「気軽に利用できるキッチン付のレジデンス」がほとんど存在しないことが致命的。海外の長期滞在はこれらの施設ありきの点が現実であるため、高級レジデンスタイプのみならず、欧米にあるようなモーテルなどを参考にこれらの施設建設などは急務と感じる。
何よりも大きな証明として、オーストラリア・ニュージーランドは先鋭的な「観光立国」であり、様々な政策面において、観光誘致ということを長年にわたり実践してきていることが重要なポイントです。
日本のこの意見募集の背景は「観光促進」をさらに(長期滞在できるだけの資産をもつ)富裕層に広げたい、ということですが、、「投資誘致」ではなく、「観光誘致」という目的をまず、念頭におくのであれば、もっとマスの方を「歓迎」できる内容ではないと、意味がないというのが第一印象でした。 比較的入管法は「資産要件」や「給与水準」を提示することによって、要件をつくることが多いと感じていますが、このビザの目的が「観光」である、ということを理解したうえで、ぜひ他国の移民法も参考にしてほしい次第です。
まだまだ日本はこれらビザの緩和そして、様々なとりくみからもっと観光立国になれるポテンシャルは十分あると思います。
どこの国も同じかと思いますが、入国への「ビザ」がキーでもあり、このプロセスの緩和により、より多くの方を誘致しやすくなるのは現実です。 日本も段階的にマレーシア、タイ、インドネシアなどなど、東南アジアを中心にすすめてきた政策は明らかに観光客増加に貢献しており、かつ、これらの国の人々にもより日本が近い国になったと思います。
これから2020年のオリンピックをみすえて、急ピッチで日本政府は様々な外国人に対する誘致および、おもてなしの国づくり、そして、裏方ともいえる外国人就労などなど、入国管理(ビザ)の面で、改正が大幅に必要となることが予測されます。
これらを反映して、省庁からのパブリックコメントの募集も最近大変活発になってきたと感じています。 もともと日本は「移民国家」ではないがゆえ、その入国管理の枠組みも「一時滞在」を基礎とし、かつ、移民誘致をするようなポリシーにできていない為、その考え方については移民国家の政策を参考にしていくことが有益と感じています。 少なくとも滞在することに対し、期間のみならず、その人に付与されるBenefitなども考慮している点は移民国家の大きな特徴といえます。
イミグレーションロー実務研究会を通じて、日本の入国管理法をよりよい国にしていくために、時代に合うような法律への提言を目的に海外の移民法を学ぶという非常に真摯な行政書士の皆様に多く出会い、長く外国移民法に触れている私の立場としては少しでも、オーストラリアやニュージーランドで実践している状況やそのインパクトなど、将来の日本にも十分参考になるような点が多々あるため、良い点をぜひ日本に取り入れていけるような提案ができればと切に願います。
そんな中、法務省からパブリックコメントの募集がありました。
今回は「観光立国」をめざすべく、富裕層を対象として1年間(長期)の観光ビザの新設を検討するにあたっての意見募集となり、以下のような方に1年間の観光ビザを認可するという提案です。
対象となる申請者の要件は
・18歳以上であること・短期滞在の際に査証免除となっている国籍
・預貯金が3000万円以上
・医療保険の加入をすること
大いにオセアニアの実践を活用できる点が多いと思い、さっそく実務経験から主に以下の意見を提出させていただきました。
1.申請の目的や期間、ビザ期限について
審査は「目的」や「期間」によって審査されるべきであり、その内容によってビザ期限も決定するのが望ましいと考える。(3か月か1年か、ということではなく・・・)
「観光ビザ」「投資ビザ」「退職者ビザ」の区別をつくるべき
2.資産3000万円以上について
このビザは「観光促進」であり「投資家ビザ」ではないため、この線引きを明確にすべき。かつ、観光目的のために3000万円という金額は不要と感じ、もっと多くの方に「観光」を「歓迎」するような要件でなければ実際このビザを利用することは困難
3.国籍限定について
パイロットとして、はじめに免除国からスタートするのは賛成だが、このビザは「観光」誘致目的のため、広範囲の国籍に奨励することがのぞましい
4.保険加入について
基本日本の入管法ではこれら、健康診断や保険に関する要件が今まで存在しなかったという認識であるが、この点は非常に重要なポイントと感じる。ただし、観光目的であり、保険なしでもサポートできるような一定資産を確認できればあれば、高齢者に限ってこれらを義務付けたりしてもよいかと感じる。オーストラリアは高齢者(75歳以上)の渡航に際し、これらの要件が必要となる
5.外国人の滞在施設について
これはビザとは異なるが、すでに政府の提案にも記載があるものの、日本の宿泊施設として「気軽に利用できるキッチン付のレジデンス」がほとんど存在しないことが致命的。海外の長期滞在はこれらの施設ありきの点が現実であるため、高級レジデンスタイプのみならず、欧米にあるようなモーテルなどを参考にこれらの施設建設などは急務と感じる。
何よりも大きな証明として、オーストラリア・ニュージーランドは先鋭的な「観光立国」であり、様々な政策面において、観光誘致ということを長年にわたり実践してきていることが重要なポイントです。
日本のこの意見募集の背景は「観光促進」をさらに(長期滞在できるだけの資産をもつ)富裕層に広げたい、ということですが、、「投資誘致」ではなく、「観光誘致」という目的をまず、念頭におくのであれば、もっとマスの方を「歓迎」できる内容ではないと、意味がないというのが第一印象でした。 比較的入管法は「資産要件」や「給与水準」を提示することによって、要件をつくることが多いと感じていますが、このビザの目的が「観光」である、ということを理解したうえで、ぜひ他国の移民法も参考にしてほしい次第です。
まだまだ日本はこれらビザの緩和そして、様々なとりくみからもっと観光立国になれるポテンシャルは十分あると思います。
ラベル:
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観光,
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富裕層,
法務省
2015年4月9日木曜日
ボッティチェリとルネサンス展 Money and Beauty
4月にはいり、少し落ち着いてきたこの頃、大変久しぶりに美術展に仕事の合間をぬって出かけてきました。先日テレビでも特集していましたが、Bunkamuraで「ボッティチェリとルネサンス展」が先月下旬から開始されて、とても楽しみにしていた展覧会でした。
学生時代に、授業で美術史として触れたのが始めでしたが、私にとって、美術史上最も好きな時代であり、またその奥深さ、そして何よりも図像学の追及などに大変凝った学生時代でした。中世~ルネサンスへの過渡期は歴史的背景ならず、人間らしさが開花した時代でもあり、絵の中に描かれる人間たちはその筋肉の鼓動まで伝わってくるかのように、リアルさは絵画を超える躍動感としてその時代を映し出しているかのような衝撃でした。
音楽を勉強する身として、キリスト教思想の多大なる影響、教会から政治へ、そしてそれらをとりまく権力者たちの芸術への関心や貢献などヨーロッパの歴史は、壮大であり、あらゆる面からの理解や解釈を学ぶことは非常にエキサイティングだった記憶があります。
今回の展覧会のテーマには「Money and Beauty」という視点も非常に興味深い点でした。メディチ家の台頭=労力を使うことで富を得るのではなく、Moneyという今までにはない手法で莫大な財産を築いた事から、その財を「正当化」するためにも教会(宗教)や芸術への投資を積極的に実施したことで、ルネサンス文化を加速化させた点は、後世への遺産ともいえることと感じます。
そんな時代の中にも、本来つつましく生きる教会の信義にならう生き方から贅沢な風潮を否定的とし、贅沢禁止令をもうけたり、、、しかし、罰金?を支払うことで、その豪華な身なりや行動も正当化したり、と時代の中で、あふれる富の中で、いかに自身たちが忠実に生きているか。。。という点をあらゆる手法で示した時代でもあったようです。
その渦中に生きたボッティチェリの絵画はメディチ家の繁栄とともにどの絵も非常に透き通った、崇高な仕上がりで、多様な聖書物語を描いており、きっとどんな方でも心が落ち着くような感情を抱くのではないかと思います。基本、これらのパトロンや教皇、権力者からの依頼により多くの絵をしあげているわけですが、絶頂の時代に生きた芸術家として、人間の欲をもっとも身近に感じて生きた人でもあったのではないかと思います。人は富を得ると様々な面においてその欲の矛先が変わるものであり、それを良しとするか悪とするか、ある意味紙一重なのかもしれません。
フィレンツェに訪問したのはもうかれこれ学生時代までさかのぼるため、、、だいぶ昔ですが、ヨーロッパももうだいぶ長い間訪問しておらず、芸術からだいぶ遠くなっている危機感も感じるこの頃です。やはりヨーロッパの歴史の深さは時にまた没頭して勉強したいと思うところです。
これらのルネサンス絵画を多く目にふれる機会も最近全くなかったため、シンプルに心洗われた気もしました。
そういえば、来月からは「ミラノ万博」がイタリアで開催となります。今回は日本の食を大々的にPRするようです。
イタリア芸術や文化はやはり自身の中で最も落ち着くため、ふらりと久々にイタリアに訪問したくなりました。。。
学生時代に、授業で美術史として触れたのが始めでしたが、私にとって、美術史上最も好きな時代であり、またその奥深さ、そして何よりも図像学の追及などに大変凝った学生時代でした。中世~ルネサンスへの過渡期は歴史的背景ならず、人間らしさが開花した時代でもあり、絵の中に描かれる人間たちはその筋肉の鼓動まで伝わってくるかのように、リアルさは絵画を超える躍動感としてその時代を映し出しているかのような衝撃でした。
音楽を勉強する身として、キリスト教思想の多大なる影響、教会から政治へ、そしてそれらをとりまく権力者たちの芸術への関心や貢献などヨーロッパの歴史は、壮大であり、あらゆる面からの理解や解釈を学ぶことは非常にエキサイティングだった記憶があります。
今回の展覧会のテーマには「Money and Beauty」という視点も非常に興味深い点でした。メディチ家の台頭=労力を使うことで富を得るのではなく、Moneyという今までにはない手法で莫大な財産を築いた事から、その財を「正当化」するためにも教会(宗教)や芸術への投資を積極的に実施したことで、ルネサンス文化を加速化させた点は、後世への遺産ともいえることと感じます。
そんな時代の中にも、本来つつましく生きる教会の信義にならう生き方から贅沢な風潮を否定的とし、贅沢禁止令をもうけたり、、、しかし、罰金?を支払うことで、その豪華な身なりや行動も正当化したり、と時代の中で、あふれる富の中で、いかに自身たちが忠実に生きているか。。。という点をあらゆる手法で示した時代でもあったようです。
その渦中に生きたボッティチェリの絵画はメディチ家の繁栄とともにどの絵も非常に透き通った、崇高な仕上がりで、多様な聖書物語を描いており、きっとどんな方でも心が落ち着くような感情を抱くのではないかと思います。基本、これらのパトロンや教皇、権力者からの依頼により多くの絵をしあげているわけですが、絶頂の時代に生きた芸術家として、人間の欲をもっとも身近に感じて生きた人でもあったのではないかと思います。人は富を得ると様々な面においてその欲の矛先が変わるものであり、それを良しとするか悪とするか、ある意味紙一重なのかもしれません。
フィレンツェに訪問したのはもうかれこれ学生時代までさかのぼるため、、、だいぶ昔ですが、ヨーロッパももうだいぶ長い間訪問しておらず、芸術からだいぶ遠くなっている危機感も感じるこの頃です。やはりヨーロッパの歴史の深さは時にまた没頭して勉強したいと思うところです。
これらのルネサンス絵画を多く目にふれる機会も最近全くなかったため、シンプルに心洗われた気もしました。
そういえば、来月からは「ミラノ万博」がイタリアで開催となります。今回は日本の食を大々的にPRするようです。
イタリア芸術や文化はやはり自身の中で最も落ち着くため、ふらりと久々にイタリアに訪問したくなりました。。。
2015年2月21日土曜日
イギリス移民法 -就労から投資家ビザについてのイミケンセミナー
2015年になり、初めてのイミケンセミナーが開催されました。昨年のIBA Conference で来日していたGross & Co Solicitors イギリス弁護士の大胡なおみ先生をお迎えして、現在のイギリス移民法による就労ビザから投資家ビザまで、おもにビジネス活動をする方についてのビザセミナーをご講演いただきました。
オーストラリアはもちろんイギリス連邦の1つの国として、様々な点で、類似している制度は多く、また、かつてイギリスビザについてはほとんど勉強したことがなかったため、楽しみに参加いたしました。
ご存じ、現在はイギリスもEUの1か国としての存在はあるものの、唯一自国通貨をつらぬいている国でもあり、その立ち位置というのは常に微妙なものでもあります。また、もともと移民国家ではない、というところから発展した移民法については、オーストラリアや、ニュージーランド、そしてアメリカなど移民国家とはその背景も異なるという点は大きな違いかと思います。
そもそもいまのEUは? ・・・といところから今回は、大胡先生がとてもわかりやすく解説してくださいました。ギリシャ問題もまだまだ続きそうな昨今、このEUという一見とても理想的な経済共同体ではあるものの、経済的優位にある国々にとっては、後退している国々の面倒をみている、、、といういびつな構図になりつつある今、イギリスやドイツ、そしてフランスなどもふくめて、国民感情というのは非常に微妙なもののようです。 特に次々とEU加盟国が増え、ルーマニアやブルガリアなど、東欧圏の国々も入ってきている今、これらの人の移動が激しく経済国家に流れるのは明らかな状況であり、それらの中で、移民に対する反感や複雑な心境になる国民感情も理解できる気がします。
イギリスの制度で驚いたのはやはり昔から言われていますが「ゆりかごから墓場まで」といういわゆる社会保障の制度です。 医療費などは無料でほぼまかなうことができ、保険ということもほとんどの国民が考えていない? という状況のようですが、、、それだけ、もちろん国の財政は裏返せば破たん状態になっている・・・しかし、崇高な理念のもとに始めたが故、だれもこの改革に手を伸ばすことが難しい・・・・らしいです。 もちろんEU,,といっても社会保障制度が個々に異なる国を比較し、かつ「英語」が共通言語ということをふまえたら、イギリスに集中的に移民が集まるのも無理はない、、、しかし、印象として、永住権保持者に対する精査があまりない、ということで、社会保障制度も垂れ流し状況・・・というのがおおまかな印象でした。
ビザの制度については、就労ビザ、そして投資家ビザ、起業家ビザそれぞれの要件はあるものの、非常にオーストラリア、そして起業家ビザはニュージーランドの制度に近いと感じました。
ポンドの強さもあり、資産要件もオセアニアよりはるかに高い状況ですが、それでも、流れはとても似ており、結局のところ、どの国も「富裕層」には門戸を開き、かつ経済効果を移民が生むことにより、潤滑にしたい、という目的には近いと思いました。
就労ビザについてはどうやらオーストラリアの制度をだいぶ参考にしているようです。イギリスにも職業リストがある、というのは初めてしりましたが、事細かに定義づけしているオーストラリア&ニュージーランドの制度を導入することで、比較しやすく、かつ定義からかけ離れていないか?という点で審査はもちろんしやすいのではないかと思います。
ただ、シェフなど技能職を海外から受け入れるのはほぼ無理のようで、、、この点はまだオセアニアは寛大と感じています。
投資家ビザについては、やはりどの国もそうですが、圧倒的に中国、そして近隣ということもあり、最近はロシアが多いこと、また、伝統的に中東からも多い、ということでした。。。日本人にとっては地理的な遠さは申請を検討する大きな要因かもしれません。
なんとなく、理解していたEUの現状とイギリスのおかれている立場、そして、現在のビザ制度など、包括的に知ることができ、非常に有意義なセミナーでした。
イギリスの社会保障制度はオセアニアにも反映させているとは思いますが、ニュージーランドのほうがこの傾向をいまだ継続している印象で、外国人にもやさしい社会保障制度がいくつか存在します。 オーストラリアは年々、社会保障、特に医療に対するBenefitは移民に対して、とても厳格になってきており、永住保持者でなければはっきりとその差を提示している点は、ドライと感じています。
非常に興味深いセミナーで、その後のいつもいくイタリアンも相変わらずとてもおいしい夜でした。
オーストラリアはもちろんイギリス連邦の1つの国として、様々な点で、類似している制度は多く、また、かつてイギリスビザについてはほとんど勉強したことがなかったため、楽しみに参加いたしました。
ご存じ、現在はイギリスもEUの1か国としての存在はあるものの、唯一自国通貨をつらぬいている国でもあり、その立ち位置というのは常に微妙なものでもあります。また、もともと移民国家ではない、というところから発展した移民法については、オーストラリアや、ニュージーランド、そしてアメリカなど移民国家とはその背景も異なるという点は大きな違いかと思います。
そもそもいまのEUは? ・・・といところから今回は、大胡先生がとてもわかりやすく解説してくださいました。ギリシャ問題もまだまだ続きそうな昨今、このEUという一見とても理想的な経済共同体ではあるものの、経済的優位にある国々にとっては、後退している国々の面倒をみている、、、といういびつな構図になりつつある今、イギリスやドイツ、そしてフランスなどもふくめて、国民感情というのは非常に微妙なもののようです。 特に次々とEU加盟国が増え、ルーマニアやブルガリアなど、東欧圏の国々も入ってきている今、これらの人の移動が激しく経済国家に流れるのは明らかな状況であり、それらの中で、移民に対する反感や複雑な心境になる国民感情も理解できる気がします。
イギリスの制度で驚いたのはやはり昔から言われていますが「ゆりかごから墓場まで」といういわゆる社会保障の制度です。 医療費などは無料でほぼまかなうことができ、保険ということもほとんどの国民が考えていない? という状況のようですが、、、それだけ、もちろん国の財政は裏返せば破たん状態になっている・・・しかし、崇高な理念のもとに始めたが故、だれもこの改革に手を伸ばすことが難しい・・・・らしいです。 もちろんEU,,といっても社会保障制度が個々に異なる国を比較し、かつ「英語」が共通言語ということをふまえたら、イギリスに集中的に移民が集まるのも無理はない、、、しかし、印象として、永住権保持者に対する精査があまりない、ということで、社会保障制度も垂れ流し状況・・・というのがおおまかな印象でした。
ビザの制度については、就労ビザ、そして投資家ビザ、起業家ビザそれぞれの要件はあるものの、非常にオーストラリア、そして起業家ビザはニュージーランドの制度に近いと感じました。
ポンドの強さもあり、資産要件もオセアニアよりはるかに高い状況ですが、それでも、流れはとても似ており、結局のところ、どの国も「富裕層」には門戸を開き、かつ経済効果を移民が生むことにより、潤滑にしたい、という目的には近いと思いました。
就労ビザについてはどうやらオーストラリアの制度をだいぶ参考にしているようです。イギリスにも職業リストがある、というのは初めてしりましたが、事細かに定義づけしているオーストラリア&ニュージーランドの制度を導入することで、比較しやすく、かつ定義からかけ離れていないか?という点で審査はもちろんしやすいのではないかと思います。
ただ、シェフなど技能職を海外から受け入れるのはほぼ無理のようで、、、この点はまだオセアニアは寛大と感じています。
投資家ビザについては、やはりどの国もそうですが、圧倒的に中国、そして近隣ということもあり、最近はロシアが多いこと、また、伝統的に中東からも多い、ということでした。。。日本人にとっては地理的な遠さは申請を検討する大きな要因かもしれません。
なんとなく、理解していたEUの現状とイギリスのおかれている立場、そして、現在のビザ制度など、包括的に知ることができ、非常に有意義なセミナーでした。
イギリスの社会保障制度はオセアニアにも反映させているとは思いますが、ニュージーランドのほうがこの傾向をいまだ継続している印象で、外国人にもやさしい社会保障制度がいくつか存在します。 オーストラリアは年々、社会保障、特に医療に対するBenefitは移民に対して、とても厳格になってきており、永住保持者でなければはっきりとその差を提示している点は、ドライと感じています。
非常に興味深いセミナーで、その後のいつもいくイタリアンも相変わらずとてもおいしい夜でした。
2015年2月18日水曜日
ついに日本郵便も海外進出 ⇒ オーストラリアへ
朝から大きなニュースが話題となりました。日本郵便も昔なら考えらなれなかったような構図に現在なってきているという印象で、今回オーストラリアの物流大手Tollを買収することが決まったようです。1月に日豪EPAが発効し、さっそくというわけではないですが、大きな案件としては非常に注目度の高いニュースと感じています。
何よりも、この「日本の物流」会社がオーストラリアへ進出することを喜びたい気持ちです。
日本は住んでいると感じないですが、世界的にみても、この物流システムの素晴らしさは海外からくる外国人には感激的であり、依頼した日時にしっかり届く、など、ニッポン人にとって普通のサービスが実は海外ではなかなか実現できなのは現実である。
そうはいっても、今回の最大の目的は、どちらかといえば、日本郵便がいまだできていない海外戦略をさらにアジアパシフィックへ強化すべく、この販路をもっているオーストラリアToll社が非常に魅力的だった…と思うのですが、 先進国の中でも、まだまだオセアニアはかなり「物流」は大きな課題と感じています。
現に、まだアマゾンも進出していない、、ということもそれを象徴している気がしています。
宅配事業がオーストラリア進出するのもいつか可能性があるかも。。。?と本当に期待したいところですが、広い国土において、オペレーションしていく難しさはまだまだこれから、という印象でもあります。
まずは、日本⇒オーストラリア、そしてアジアパシフィックへ、、、、とこの日本郵便の野望をじっくりと拝察したいところです。
ますます日本郵便が進出すれば、これにあわせて、様々な日本企業も物流観点からのイメージもよくなり、進出を検討する可能性もあるかも・・・と期待しています。
何よりも、この「日本の物流」会社がオーストラリアへ進出することを喜びたい気持ちです。
日本は住んでいると感じないですが、世界的にみても、この物流システムの素晴らしさは海外からくる外国人には感激的であり、依頼した日時にしっかり届く、など、ニッポン人にとって普通のサービスが実は海外ではなかなか実現できなのは現実である。
そうはいっても、今回の最大の目的は、どちらかといえば、日本郵便がいまだできていない海外戦略をさらにアジアパシフィックへ強化すべく、この販路をもっているオーストラリアToll社が非常に魅力的だった…と思うのですが、 先進国の中でも、まだまだオセアニアはかなり「物流」は大きな課題と感じています。
現に、まだアマゾンも進出していない、、ということもそれを象徴している気がしています。
宅配事業がオーストラリア進出するのもいつか可能性があるかも。。。?と本当に期待したいところですが、広い国土において、オペレーションしていく難しさはまだまだこれから、という印象でもあります。
まずは、日本⇒オーストラリア、そしてアジアパシフィックへ、、、、とこの日本郵便の野望をじっくりと拝察したいところです。
ますます日本郵便が進出すれば、これにあわせて、様々な日本企業も物流観点からのイメージもよくなり、進出を検討する可能性もあるかも・・・と期待しています。
2015年2月16日月曜日
海外移住特集・・・今年は余波?
JRの駅でふとキヨスクをみかけるとひときわ目立つ表紙が・・・「海外移住&資産運用」 と、今回の東洋経済の特集で、さっそく本屋にて購入してみました。
この数年、いや、数か月といってもよいでしょうか、新聞でも日本がようやく「海外移住」というようなことをキーワードとして、掲載するようになったと常々感じるこの頃です。
メディアを通じて、消費者は初めてふれる情報も多いかと思います。 定期的に、東洋経済や週間ダイヤモンド社などはこれらのトピックスを特集してきていると感じていますが、実際、やはりこれらのニーズが日本国内でも増えてきたことが実情ととらえています。
前線でクライアントをサポートしている弊社としてもメディアの方がどのように各国をとらえて、そして分析しているのは非常に興味深い点でもあります。 これまでもいくつかこういった雑誌を見てきていますが、今回は比較的、以前よりもまして、オーストラリアやニュージーランド、つまりオセアニアの情報がしっかりと掲載されていたことが大きな印象でした。 オーストラリアの歴史を言えば、2001年ころまでは、いわゆるシニア層の「ロングステイ」が大ブーム、プラス、これに相応する「退職者ビザ」の要件が比較的低かったこともあり、特に、商社マンや海外駐在員を多く経験したリタイア層には大変な人気で、 東京の大使館でもこの退職者ビザは非常に人気でした。
しかし、これに変わる「投資退職者ビザ」に移行した以降は、やはり一般のサラリーマンからの年金者にはかなりハードル高い要件となり、ここから大きな波がマレーシアやタイへ、、、と東南アジアへの波が始まったといえます。
これらの「ロングステイ」や「シニア層」といわれる層とはまったく異なる 「超富裕層」の海外移住プランというのはこの数年の大きな波であることも事実であり、ここでは、どんな優先順位で国を選択するか?というのは大きな課題でもあります。
最近の傾向として、国選びのポイントは主に以下があげられます。
・高度な教育を提供している国か?
・安全か?
・住みやすいか?
・そして税制など・・・・
意外と、現地にいって体感するのは「気候」や「ライフスタイル」も実は重要な観点でもあります。
ビザの要件のみでアジア方面に移住したあとに、帰国する方も多い、という話もよく聞く状況の中で、長期的に生活できる国か?そして、社会に溶け込み、特にお子さんたちが、のびのびと生きていける場所か? など、あらゆる観点からぜひ選択してほしいと思うところです。
また、最近、タレントの小島慶子さんは非常に積極的にパースでの移住生活を実体験からご紹介してくださっている点は個人的にはとても嬉しく感じています。オーストラリアも比較的、シドニーやゴールドコースト、という東海岸が注目されがちですが、もともとパースで育ったとも聞いていますが、自然豊かな国で生活し、そして何よりもお子様の教育のことを重視して選択した、という面も今後、オーストラリアを検討するファミリーにとっては説得力のある話ではないかと思います。
弊社もこれまで多くの投資家の皆様をオーストラリア&ニュージーランドへサポートしてきていますが、こうしたメディアをきっかけに、少しでも情報提供役としてもお手伝いできることがあれば、と思う次第です。
オーストラリアやニュージーランドに移り住む家族や駐在員、そして、学生などなど、大変多くの方たちを見てきていますが、皆さん本当に安心して、そして豊かなライフスタイルの中、生活をエンジョイされている姿を拝見している私にとって、やはりそれが最高の証明なのではないか、と思います。
3月、4月とニュージーランド&オーストラリア投資家ビザセミナーなど開催も予定していますので、ご関心ある方はお問い合わせいただければと思います。
この数年、いや、数か月といってもよいでしょうか、新聞でも日本がようやく「海外移住」というようなことをキーワードとして、掲載するようになったと常々感じるこの頃です。
メディアを通じて、消費者は初めてふれる情報も多いかと思います。 定期的に、東洋経済や週間ダイヤモンド社などはこれらのトピックスを特集してきていると感じていますが、実際、やはりこれらのニーズが日本国内でも増えてきたことが実情ととらえています。
前線でクライアントをサポートしている弊社としてもメディアの方がどのように各国をとらえて、そして分析しているのは非常に興味深い点でもあります。 これまでもいくつかこういった雑誌を見てきていますが、今回は比較的、以前よりもまして、オーストラリアやニュージーランド、つまりオセアニアの情報がしっかりと掲載されていたことが大きな印象でした。 オーストラリアの歴史を言えば、2001年ころまでは、いわゆるシニア層の「ロングステイ」が大ブーム、プラス、これに相応する「退職者ビザ」の要件が比較的低かったこともあり、特に、商社マンや海外駐在員を多く経験したリタイア層には大変な人気で、 東京の大使館でもこの退職者ビザは非常に人気でした。
しかし、これに変わる「投資退職者ビザ」に移行した以降は、やはり一般のサラリーマンからの年金者にはかなりハードル高い要件となり、ここから大きな波がマレーシアやタイへ、、、と東南アジアへの波が始まったといえます。
これらの「ロングステイ」や「シニア層」といわれる層とはまったく異なる 「超富裕層」の海外移住プランというのはこの数年の大きな波であることも事実であり、ここでは、どんな優先順位で国を選択するか?というのは大きな課題でもあります。
最近の傾向として、国選びのポイントは主に以下があげられます。
・高度な教育を提供している国か?
・安全か?
・住みやすいか?
・そして税制など・・・・
意外と、現地にいって体感するのは「気候」や「ライフスタイル」も実は重要な観点でもあります。
ビザの要件のみでアジア方面に移住したあとに、帰国する方も多い、という話もよく聞く状況の中で、長期的に生活できる国か?そして、社会に溶け込み、特にお子さんたちが、のびのびと生きていける場所か? など、あらゆる観点からぜひ選択してほしいと思うところです。
また、最近、タレントの小島慶子さんは非常に積極的にパースでの移住生活を実体験からご紹介してくださっている点は個人的にはとても嬉しく感じています。オーストラリアも比較的、シドニーやゴールドコースト、という東海岸が注目されがちですが、もともとパースで育ったとも聞いていますが、自然豊かな国で生活し、そして何よりもお子様の教育のことを重視して選択した、という面も今後、オーストラリアを検討するファミリーにとっては説得力のある話ではないかと思います。
弊社もこれまで多くの投資家の皆様をオーストラリア&ニュージーランドへサポートしてきていますが、こうしたメディアをきっかけに、少しでも情報提供役としてもお手伝いできることがあれば、と思う次第です。
オーストラリアやニュージーランドに移り住む家族や駐在員、そして、学生などなど、大変多くの方たちを見てきていますが、皆さん本当に安心して、そして豊かなライフスタイルの中、生活をエンジョイされている姿を拝見している私にとって、やはりそれが最高の証明なのではないか、と思います。
3月、4月とニュージーランド&オーストラリア投資家ビザセミナーなど開催も予定していますので、ご関心ある方はお問い合わせいただければと思います。
2015年1月16日金曜日
日豪EPA ついに発効 ・・・ 今後のゆくえ
今日は日豪関係にとって非常に感慨深い1日となりました。2007年から始まったこの交渉がいよいよ発効となり、これからは牛肉をはじめとして多くの面で関税引き下げ、また投資促進目的に制度緩和が見込まれることになります。
消費者にとっては生活の上での食品をはじめとしたオーストラリアからの輸入品、そして自動車分野の日本からの輸出など両国にとって、強い分野をさらに促進できる効果が大いに期待されることになります。
まだまだ一般的には比較的「観光」のイメージが強いオーストラリアですが、ビジネス面における広範囲の業界は目をみはるものがあり、今後、アジアパシフィックにおける欧米文化をもつ国として、存在感はますます高まると期待しています。
日本・オーストラリアのこれまでの歴史をみても、現在の安倍首相とアボット首相の関係は非常に緊密であり、昨年からの積極的な交渉および訪問の成果がまさに今年から実践される、という印象です。
日経新聞の中で、一番興味をもったのは「投資規制の緩和で日本企業は豪州でのM&Aが容易になる」という点であり、EPAの発効後は、日本企業による投資は10億7800万豪ドル(約1020億円)まで豪当局による審査が原則、不要となり、これまでの2億4800万豪ドル超の投資は当局の許可が必要であった事を考慮すれば、相当な緩和政策になり、日本企業もオーストラリアを投資先と検討する大きな要因となることが想定されます。
日本からの企業進出の際に、人の移動の部分においてはこれまでも弊社は多くの企業の駐在員(就労ビザ 457)をサポートしてまいりましたが、今後、日豪EPAによって、さらに、多くの日本企業にもオーストラリアという投資環境をしっていただき、よりよいビジネスを日豪連携で、作り上げていくお手伝いを微力ながらさせていただければ幸いです。
大使館の多くの方がこれまでの間、このEPA交渉については本当に長い道のりであり、かつ、忍耐強く進めてきたことを認識している私としては、今日は本当に嬉しい日でした。
夜には大使館で、商工会議所の新年会をかねてこの日豪EPAを多くの方と祝福し、さらなる新しいチャレンジへの大きなモチベーションとなりました。 カンタス航空もブリスベン就航を決定し、航空路線の増加はビジネス活性化には重要なインフラとなると感じています。
今年は、この日豪EPAによる法人企業のビジネス活性化、そしてを個人投資家ビザに対するオーストラリア政府貿易促進庁の関与も顕著な変化となり、ある意味日本からオーストラリアへの投資がより一層積極的になることが期待され、どちらもビザが非常に重要なポイントになります。 EPAによる日豪政策として移民法の改正もじきに検討され、緩和方向になると予測しています。
そのような背景から、弊社の役割も単に実務をするのみならず、ビジネスのしやすい環境をサポートしたり、投資家の皆様に対するサービスなど包括的な面において、日本ベースでface to face によるサポートを実践していければと思います。
また、この日豪EPAをきっかけにおとなりのニュージーランドもあわせてTPPについては今後ぜひよい方向に進むことを強く願います。 これからの展開を楽しみにしたいと思います。
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