少し話はそれますが、最近拝見した番組についてご紹介したいと思います。
ふとテレビで津田塾大学 創立者である津田梅子女史の歴史について紹介する番組が始まった為、拝見してみました。私自身生まれ育った場所が津田塾大学の近所ということもあり、何気に親しみのある大学であり、また、日本ではじめて女子大学を創設したということも存じ上げていましたので、その彼女自身の生い立ちに関心をもちました。
驚いたのは6歳の時にすでにアメリカへ留学したということ。その時代、政府がアメリカへの女子留学生を募集したらしく、津田梅子は最年少の学生として参加したということです。小さくても新しい世界に冒険心あふれる子供だったようです。その後10年の月日を経て日本に帰国するのですが、逆カルチャーショックにより、自身の生きる道の方向性に悩んだ時期も長かったようです。しかし、一念発起し、女性が自立できるための学校設立に目標を掲げその大仕事を始めることになりました。
過程の中で紹介される数々のエピソードはとても興味深く、信念をもち、ゆるぎない独立心のもとにただ、ひたすら目標のために生きてきたその姿は女性として非常に刺激になりました。
35歳の時に学校設立を実現し、初めての卒業生を送るまでのその教育熱心さや、また、学校設立前に世界中を旅して、出会った多くの女性、ヘレン・ケラーやナイチンゲールなどからの励ましを受け、その実現へとむかったようです。昨年秋に公開された有名彫刻家、イサム・ノグチの母親がメインとなり題材となった映画、「レオニー」の中で、この母親がアメリカの大学で、津田梅子に出会うシーンがでてきます。 こんなところでも接点があったのか、と思うほど、本当にその彼女のスケールの大きさにあらためて驚きました。
今の時代でいえば、まさにベンチャー精神あふれる人であり、特に女性が自立することが社会的に難しい時代に、苦しいながら多くの方から援助を受け、このような偉業を果たしたその強さに本当に感激しました。
最後にご本人の肉声がレコードによって保存されているスピーチが流れました。 「自分がどのように社会で、世界で貢献できるか」ということを念頭においた人生をおくってほしい。 まさに そんなメッセージは心に響きました。
人は何をもってその仕事や生き方を選択するのか、自分にもしみじみあてはめて考えさせられるストーリーでした。 社会の為に何ができるか、自分を役立てることができるか、ここが一番大きなQuestion なのではないかと感じます。 私自身もオセアニアに対して、どんなことができるか、と日々考えるこのごろです。