ビジネス奮闘記

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2011年3月3日木曜日

薮中三十ニ氏について - 元外務省事務次官

昨日にひきつづき、またテレビ番組についてご紹介したいと思います。
自身も長年関わった事からやはり私自身における関心事は「外交」であり、これは普遍的なエリアであります。もちろんオーストラリアやニュージーランド、オセアニアと日本における外交が最も関心高いエリアでありますが、このエリアで活躍している多くの友人も含めて、その日本における世界の中での立場、についても常に関心があります。

そんな中、元外務省事務次官である薮中三十二氏が番組に登場しました。近年北朝鮮問題やアジア地域における交渉役としてその名は一般の方にも深く浸透したと感じています。アジア太平洋州地区局長としての数々の歴史的イベントは今も記憶に新しい方も多いと感じています。

番組では、外務省組織についての説明から、過去に携わっていらっしゃったその任務としての役割、そして、長年の外交官としての経験からの哲学を語って下さいました。
印象的だったことを数点:

1.ロジックに物事を語る=世界共通語である
なぜなら、交渉=客観性が必要。 歴史や文化が異なる中で事を運ぶ際に、英語を共通言語と  して利用するだけでなく、万国の人に理解できるその論理的説明が必要。そうしなければ、納得できない。
  
2.きちんと自分の事を含めて説明できることが重要
(自国の歴史や文化、政治経済はもちろん、それらをふまえての自身の意見など)

3.経済大国=軍事大国ではなく、 軍事大国にならない経済大国が必要

4.日本はもっと自国がしてきている援助や支援、世界におけるその立場をアピールすべき。
ODAなど実績として行ってきていることは多く、国を発展させていくためのサポートは壮大。ただ、その点をどのように説明しているか、国民に対しても明確にメッセージとして伝えていくことが重要。 まだまだ大変多くの国が日本の存在感を重視しており、また、その力も必要とし、そして期待している。この点を日本国民に対しても訴えていくべき。

多くの交渉を重ね、そして、話のすじをたて、メッセージとして伝えたいことを相手国に伝え、道を切り開いてきた人のまさに心からの体験談をとおしてのメッセージだったと思います。

私は「外交」=まさに交渉力と感じ、そして、相手をよむ力が非常に重要視されることとも感じています。よいタイミングを見極め、メッセージを伝えることで攻め、そして、仕事とは別の機会=アフター5や食事を囲んでのカジュアルな場をとおしてのその関係構築、これも1つに外交のうちの1つと感じています。 フォーマルとカジュアルをどのように使い分けるか、この点もその人の素質かと感じます。

昨日の津田梅子女史ではないですが、人はどのような問題意識をもってうごくのか、何がモチベーションになって、行動するのか、外交官はやはり自国の発展、繁栄、そして平和な国づくりをめざすために日々動いており、その愛国精神は強いのかと思います。この精神をもって何事にも活力になるのではないかと・・・・。 常に冷静にものを語る方ですが、そのメッセージの重さはとても印象強く残りました。

このような熱い方がいらっしゃる半面、日本の政治はどうして常に不安定なのか、特に政界内における問題があまりに多すぎる現状です。そのギャップをいつも感じながら、このようなリーダーシップをもつ方が日本をよりMatureに、世界と同じレベルで政治も動かしていける形にしていってほしいと感じます。