ビジネス奮闘記

皆さまにとってAOM Visa Consultingが身近なサービスになるようにこのブログでは少しやわらかめのトピックスもふまえて発信していきたいと思います。 オーストラリアやニュージーランド関連のほか、ふだんの活動や関心ごと含めてレポートします。 ご意見・ご感想などございましたらお気軽にメールにてお送りください。 AOM Visa Consulting Official Web site は こちらへ

2012年4月30日月曜日

Try something new for 30days - by TED

今日もGW中ということで、、、ちょっと話題はそれますが最近見たテレビについて。

ふとNHKで「スーパープレゼンテーション」という番組を偶然みました。最近のNHKはなかなか、新しいチャレンジをしている!というのが印象です。 MITラボの所長に就任した伊藤譲一さんがキャスターでこの番組を案内していくのですが、サンデル先生の白熱教室・・・に続くアメリカらしい手法での内容でした。 

日本では、人前での表現や発表など「プレゼンテーション」という訓練が非常に少ない国と思います。これは、学生時代かの教育にも関係しますが、自身の考え方をいかに他の人にわかりやすく、かつシンプルに伝えるか、また、インパクトをもって伝えるか、などとても重要なテクニックです。企業ではアップルのスティーブジョブスのプレゼンが非常に有名でしたが、新しい商品を発表する際の世に発表方法など、すべてのイメージにつながることもあり、彼は細部にわたりこのプレゼンを重視していたといいます。

今回は、2人のプレゼンテーターが発表していましたが、そのまわりを引き込むアプローチはなかなかのものでした。 内容については、私は後者の方に関して興味をもち、彼のテーマは「30日間あれば人は新しいこと、チャレンジすることで大きくかわることができる」という実体験からのプレゼンでした。 確かにゴールや期間を設定することで、時間を無駄なく使う、という意識が高まり、かつその達成に向けての目的なども明確になると思います。 彼自身の成し遂げた30日間を具体例として、聴衆に訴えかけていました。 プレゼンを聞き終わった後には、皆、私を含めてかなりMotivateされ、自分は何ができるか、と考える位になっています。 このテーマは普段の生活にも十分活かせることと実感しました。

これらの題材はみな「TED」といわれる アメリカ(最近では日本でも開催しています) で始まったイベントで発表された内容が軸となり、構成されています。 個人的ではありますがしばらくMIT 傘下の起業支援団体にてお手伝いしていた頃にこのTEDの存在の大きさを知り、ついに日本で番組まで・・・!?という気持ちです。伊藤さんによる案内役も日本人にとってはなかなか嬉しい事です。

日本は今、もっともっと外では何がおきているか、自分たちを理解してもらうためにはどんな手法が魅力的なのか、など、戦略的に考える必要があります。 かたや、若い起業家たちがいまはとても熱く、そして活気づいてきたのも事実です。 彼らが牽引し、日本を変えていってほしいと願います。 (しかし、少し残念なのは、ほとんどの人は日本では起業しにくい、スピードの遅さからアメリカへ直接行き、起業する人が増加 ー 日本の環境も要検討)

こういう訓練が極少の環境で育った私たちは、少しでも自身で機会をみつけて、アンテナをはっておくことが重要と感じます。 ~それにしても最近のEテレは進んでいる!と思いました。

2012年4月27日金曜日

沖縄米軍をついに海外移転へ

日米両政府は在沖縄米海兵隊1万9000人のうち、9000人をグアム、ハワイ、オーストラリアに分散して配置することを発表しました。長い間討議が繰り返されていた沖縄の基地問題は1つ新しいステップを踏んだようです。沖縄県の嘉手納以南の米軍普天間基地の移設に関しては米軍5施設・区域を13地区に分割し、3段階で返還することになりました。

米軍によるアジアにおける配置についてはこのところ、急速的にその存在感を増す一方、ますます、今後、「アジア太平洋の一員」として…というような形で、アメリカはアジア政策にさらに積極的に関与してくると予測されます。 ダーウィンに駐留が決定した事はもともと、この沖縄基地問題を考慮していたのかもしれませんが、この政策転換にも大きな影響を及ぼしていることは間違いありません。今後、オーストラリアは「オーストラリア軍」という形ではないものの、この米軍に関する日本における基地問題についてはさらに関わっていく形になるではないか、、と示唆します。米軍に関することで、日・米・豪が連携する事になるなんて…という気持ちでみつめています。

今回の海外移転で少しは日本側の負担が減り、グアム移転経費の日本側負担は2009年に定めた額(当時の額で28億ドル)を維持するものの、総合的な金額としては大幅減額になるということです。

少し余談ですが、、、今年はじめから放映していた「運命の人」というドラマ(山崎豊子氏原作)で、沖縄返還に関する基地問題など、根深い問題が長年あるということを痛感し、この基地問題については、現場である沖縄の人にしかわからない痛切なものがあると実感した次第です。今回の決定に際し、少しでも沖縄の方にとっては前向きに感じられる結果になったのでしょうか? 

米軍にとってオーストラリアに場所を構えた事で、今後、フィリピンなど近隣諸国の駐留している米軍もからめて広範囲な軍事訓練などが実施されるようになりそうです。
地理はアジアであるものの、、、ますますアジアにおける米軍の存在が大きくなるのではないか、、、と感じるこの頃です。

2012年4月26日木曜日

一宮の桃園

今日はちょっとウィークエンドの話題を1つ・・・。4月ももうあっという間に終わりを迎え、桜もすっかり若葉に変わってしまった東京ですが、しばらく郊外へのドライブに出かけてなかった為、久しぶりに桃を見に行こうということで、出かけてきました。いつも桜が先か、桃が先か・・・と悩むのですが、どうやら桜の時期のあとに桃が咲くようです。 山梨の一宮は日本一の桃の産地で有名で、ゆっくり鑑賞してみたい、と思いつつ車を走らせました。 

お天気はあいにく小雨~くもりという感じではありましたが、お構いなしに桃を求めて・・・東京からはあっというま1時間半くらいで近いのに、周りは緑多きやはりほっとします。
このあたりはブドウの産地でも有名(勝沼)のため、たくさんのワイナリーがあり、秋はまたワイナリーめぐりが楽しいところです。 1つ素敵なレストランをみつけてランチへ。 やはりワイナリーが経営しているレストランですが、その後、いただいたお料理はどれも山梨産の春野菜やお魚、そしてつんできた苺をつかったデザート・・・と想像以上においしいコースでびっくりです。かなりQualityがよく、またぜひお伺いしたいところです。

そして桃をもとめて車を走らせましたが・・・すでに辺り一帯はだいぶおわりかけの桃の木が一面に見え、さすがに時遅し・・・とがっかりしていたところに、、ふと通りかかった桃園は素晴らしい桃の花が満開になっており、あわてて立ち寄ることに。


そこは、「花桃」といわれる品種で、観賞用の桃が広大な土地に満開になっていました。この時期にこんなに満開!?とただ驚くばかりです。 素晴らしい桃鑑賞にひたり、帰ろうとしたところに、ふと話し始めた方はここの桃園代表だったらしく、それからいろいろ話すうちに、若い桃の木があり、このオーナーに・・ということで話がまとまりました。 ここの桃園は200本以上の桃の木があり、1つ1つにオーナーがいらっしゃるそうで、木にはそれぞれの名前や会社名などがついており、なかなかこの自分の木の成長を毎年見に来るだけでも楽しみなこと・・・と。 桃狩りやブドウ狩り、そしてワインの季節にも立ち寄るには楽しみが増えました。

東京に住んでいるとこんな事もあまりないですが、時にこんな素敵な出会いもあり、これからの成長が楽しみです。桃の木を見ながら自分も成長できれば・・と思いました。

2012年4月23日月曜日

駐在員に人気の国 オーストラリア

このたびイギリスの調査会社により、アジアの駐在員にとって住みやすい街ランキングを調べたところ、なんとオーストラリアはベスト10に6都市もはいったようです。

日本ー特に東京や横浜はかつてのランキングにははいっていたものの、昨年の震災の影響は大きく、大きく後退。唯一神戸 というのがランク入りしました。 外国人にとって、やはり港町はもともとある異国文化を受け入れる環境もあり、すみやすいのかと感じます。

一方、ベスト3は昨年と同じく 1位 シンガポール 2位 シドニー 3位 ブリスベン とこの人気はゆるぎないもののようです。シンガポールが1位というのは国自体はとても小さいものの、アジア各国へのアクセスのよさ、そして、多様なカルチャーが一堂に集まるこの国でのエキサイティングなライフスタイルもあるのかと感じました。 一方、オーストラリアはなんといっても気候のよさ、そして、ゆったりとしたライフスタイルなど、魅力は大きく、かつ資源景気に沸いている国は今、経済活動も大変活発な状況です。そして、駐在員にとって重要なポイントとして、教育水準の高さも大きな理由といえるでしょう。家族での赴任にはこの教育に関することは大きなウェイトを占めます。その点、安心して安全な環境、そして、クオリティの高い教育をうけることができる環境はやはり魅力的です。

こうして実際のデータとしてオーストラリアの人気を分析すると、トータルやっぱり皆さん、理想的な生活が得られる国として評価していることがわかり、なかなか嬉しい結果でした。

今は東南アジアへの日本企業進出がめざましく、今後特に 「クールジャパン」を意識した小売や飲食業のサービス産業進出を政府も本格的に支援していく方向です。 これら、東南アジアで成功した企業が次にめざすのがオーストラリア・・・・というのが最近の構図になっており、少し時期はずれるものの、これからの新しい産業進出を楽しみにしたいところです。

2012年4月18日水曜日

日本人口 ついに最大25万人減 ~ 人口と日本のビザ緩和政策

日経1面に大きく「総人口最大25.9万人減」という見出しが掲載され、ついに・・・という気持ちです。今年年初での予想では20万人、ということを発表していたのですが、予想を上回る早さで急激減しているということ、そしてこの1年間でなんと外国人だけで5万人も減ったということで、自然減だけでもすでに18万人ということです。 この状況をどの程度深刻にうけとめるか、日本政府はかなりの重荷になることはまちがいありません。

日本の顕著な傾向として以下が挙げられます。
① 高齢化
② 出生率の低さ
③ 震災による外国人流出

他国に比較して人口流入、流出は移民国家ではないため、それほど数値にはいままででていなかったかもしれません。しかし、震災という大きな打撃、そして、欧州危機のような経済的な要因もふまえて、以前よりもはるかに外国人に限らず、日本人も多く海外への移住なども検討しているのは新しい動きです。

これらの現状を検討すると、ますます、真剣に日本は人口政策ということを在留資格もふまえて検討していく時期にきていると感じます。基本、ここの数値をコントロールする精査はいまのしくみからは存在しないため、今後、安定した経済活性化を生んでいく為に、どのようなしくみを作ることが重要か、腰をすえて検討すべき時期になっていると思います。

同じ日に、傍ら「中国人へのビザ緩和」ということも大きく掲載されました。 観光による経済効果を生むしくみとして、徐々に中国人への観光ビザを段階的に緩和している法務省ですが、昨年は沖縄に1泊滞在することにより、3年間の数次ビザを発給、というユニークなものを構築し、この効果は絶大だったため、この応用編として、震災にあった東北地方への1泊をくみいれることで、同じように3年間の数次ビザを発給可能とするものを7月から施行のようです。 ある程度の富裕層むけと要件はまだ高いものの、これで、ほぼ自動的に中国人観光客が東北地方へ滞在するしくみをつくることはその土地の経済活性化にももちろんつながるわけで、この制度は歓迎したい次第です。

法務省もあれこれとアイデアを提案して構築しているように見受けられますが、このように経済効果を生むような在留資格のしくみ作りは日本の「深刻な人口減」をふまえても今後もっと検討範囲内と思います。

同じような考えではありますが、急速的に復興事業が必要となる東北地方にいかに、資金を投じ、スピーディに復興させ、平常へもどしていくか、国をあげての大きな課題です。 この「特区」とされるところに他国で実施している「投資ビザ」のしくみをつくることができないか、という提案を東京都行政書士会の広報誌「プエンテ」にてさせていただきました。 現在の在留資格のしくみから比較すれば、かなり急進的な発想ではありますが、経済効果や財政赤字そして、雇用創出目的のために他国(アメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド)では、投資家から資金をつのることで、永住権を与えたりするしくみがあります。同じものをあてはめることは難しいものの、このようなとりくみが他国にはいくつもあり、そして、経済効果をスピーディにあげるという成功をしていることも事実です。 参考にしていただければ幸いです。

まずは、日本の現状において、改正可能な部分から徐々に応用していき、将来的には、人口政策とからめて検討していけるようになれば、と思う次第です。
何はともあれ、日本国全体の活性化をするためには「人口減」は深刻である、という点をおさえて、今後の政策を検討してほしいです。

2012年4月17日火曜日

オーストラリア事業進出セミナー クイーンズランド州について

今日はクイーンズランド州政府事務所で開催された「事業進出セミナー」に参加してきました。オーストラリアの中で、クイーンズランド州とはブリスベン、ゴールドコースト、ケアンズ・・・と日本人には比較的なじみのある州であり、最近ですと、LCCのジェットスターがゴールドコースト発着になるため、オーストラリアへの玄関口として、若い人たちや留学生、そしてもちろんホリデーにもいきやすい場所にもなっています。 傍ら、資源景気に沸いているオーストラリアですが、中でもトップの西オーストラリア州についでクイーンズランド州も資源が多く豊かな州であり、これにまつわるビジネスもおおいにさかんな場所です。 

今回は、一般的に、日本人が自身のされている事業をオーストラリアへ進出検討した場合、または違うビジネスであったとしても、どんなステップで現地で進出可能性があるか、という入口部分の基礎的なセミナーであり、オーストラリアでのビジネス、ということを少しでも現実的に検討できるようなものでした。 現地から会計事務所、そして不動産会社の方がおみえになり、オーストラリアビジネスにおけるパターンや、税制などが大きく日本とは異なるため、会社設立にあたっての注意事項や弁護士や会計士、Private Equity Broker などプロのサービスを活用することによって、効率的に進出検討を現実化することなど、内容がとても具体的でわかりやすかったです。

基本、「事業進出」を検討した場合、パターンとして ① 会社買収 ②現地会社を購入 ③ 1から起業 が典型で、この中で、もっともはじめやすいのは②現地会社を購入、というのがよさそうです。 日本とは違い、オーストラリアではビジネス売買ということが非常にさかんであり、そのウェブサイトも業種・業界別に多様なものが公開されており、「会社を購入」ということが非常に一般的な環境です。

また、会計士の方が経験上おっしゃっていたオーストラリア事業進出成功例としては

1.投資家     ・・・ 資金のみを提供し、現地運営には関与しない
2.完全介入型  ・・・ 資金提供後、自身が現地にいって完全に運営にも関与
3.駐在員型    ・・・ 資金を提供し、マネジメントについては、よい人を採用し、現地へ駐在させる 
4.システム重視型 ・・・ 誰が運営しても安定するようなビジネスシステムを構築することで、万が一、マネジメントが交代してもぶれないビジネスをする。

・・・なるほど、と思うところです。 また、「新規」ビジネスが決してすべてあたるということではなく、日本にある既存のビジネスでもよいわけで、それを現地化ー日本でうけているものを現地に持っていき、プラス、現地の好みや嗜好にあわせて改良することで、現地にも受け入れられるものに発展する。 こんな傾向があるようです。日本は特にサービスの点など海外にはないほど細かい配慮がされており、それらは外国の人がけっして気づかないようなビジネスも眠っているわけであり、これらをコピーペーストすることで、現地でブームになったりすることもあるわけです。

1つの例として挙げていたのは、「ひとりしゃぶしゃぶ」ビジネスです。 基本オーストラリア人は鍋のようなみんなで一つの料理をつつくカルチャーはあまり受け入れられない、ということで、これをおひとり様状態にして、テーブルの上に1つずつ鍋をセットしてしゃぶしゃぶを始めたところ、現地オージーには大変うけているそうで、、、この目のつけどころがよい・・のは実は日本人ではなく韓国人であった、ということです。 日本でも最近ひとり焼肉というのもあった気がしますが、海外であれば、もっとこの需要は文化的・習慣的背景からもある、という一例かと思います。

また、もう1つ、現在のオーストラリアの特徴として「資源景気」に沸いていることで、資源ビジネスが脚光をあびています。 でも、この資源ビジネスには誰もがかかわれるものではなく、かつプロのみが扱える分野でもあるため、分析していたのは、この資源ビジネスにかかわる「まわり」のビジネスがねらいめ・・・ということでした。 一挙に大量の技術者がやってくる街で、繁忙期のような季節労働者的な人も存在する為、そのための宿泊や飲食そのほか、ここにものが運ばれるロジスティクス的なサービスなどなど、いろいろ付随して必要とされるサービスはあるわけです。

ここもなるほど・・・と思った次第です。 土地勘をもち、どの土地にどんな需要があるのか、この視点を間違えるとよいビジネスプランもこけてしまうため、その為にも現地のプロによるアドバイスなどは軽視できない状況です。
やはり、業種業界として「飲食」が手始めとして多いらしいですが、日本はいろいろ器用なサービスであふれている国と思います。これらを駆使してオーストラリアでサブカルチャーのみならずの「Cool Japan」 サービスとして、何か発信していくことができるのではないか、といろいろ凝縮された情報から創造力も膨らんだひとときでした。

ひとことに「ビザ」サービスをしている立場ではありますが、これらを広範囲で検討すると、弁護士や会計士、不動産の方もかかわり、そして1つのビジネスを進出されるために人が動き・・・と結果として見える日はとてもエキサイティングであり、ぜひこういう日本事業進出をお手伝いできればと思いました。

2012年4月16日月曜日

アジアで勝つ人材育成 ~じわり稼働

今日は朝刊も夕刊も日経では「グローバル人材育成」についてのトピックスが大きくクローズアップされていました。朝刊は、企業による海外研修について、そして夕刊は特に「アジアで勝つ」人材育成として、様々な取り組みが紹介されていました。日々このトピックスはどこのメディアでももちきりですが、特に、「アジア」と焦点をおいてついに、様々な団体がじわり稼働した・・・と感じた次第です。 具体的に興味深い動きは、

1.JICA(国際協力機構)により企業人を「青年海外協力隊」として受け入れ→渡航費不要で、中小企業などを支援

2.日本国内にある特に留学生が圧倒的に多い大学において企業人の受け入れ→多くの留学生たちとともに研修や寮生活をする中でのDiversityを体験
(立命館アジア太平洋大学・新潟国際大学・秋田教養大学)

確かに2については、国内において最も外国っぽいところ、かつどこも大学キャンパスのみしかないような場所のため、ある意味研修にも集中できるというのがメリットかもしれません。コストをあまりかけないで、いかに外国人の中で生活をともにして、体感するか・・・大学側もいろいろアイデアを出して、このような受け入れを検討しつつ、また企業人との交流は学生にとっても刺激になることは想定範囲内です。

・・・また1については、かつては考えにくい参加形態ではあったものの、ある意味新しい発見といいますか、政府のこのようなプログラムを通じて参加することも、企業にとってはきっと安心感もあり、参加者にとっては後進国など、まるで異なる環境における生活からタフな人間力をつけて、その後仕事におけるモチベーションにもつながってくる、、メリットが大きいかもしれません。いい形で既存のしくみを活用できるよいモデルになりそうです。

明らかに今後、世界の経済発展の中心となるのは「アジア」、そして「新興国」であり、この予測を見据えての企業による研修に対する模索は感じられます。

気になるのはやはりオーストラリアの存在です。 メディアの中でこれら、グローバル人材育成先として、名が挙がる国はかなり決まってきており、伝統的に、企業もお付き合いの長い「アメリカ」ー特に大学院での留学などを含めると圧倒的にそのアメリカの地位は今もゆるぎないと感じます。

そのほか、語学面においては中国・現場を知るためにもメーカーなどはインド、東南アジア各国が圧倒的に多い派遣先です。「100聞は1見にしかず」 この言葉に尽きると思いますが、詳細の進出を見据えて、そして、現場を知るーサムスンの例にあるように、まずローカルの人が何を考えているのか、これを知ることが鉄則かと感じます。

オーストラリアの大メリットはやはり若い人たちに自由度の高い「ワーキングホリデービザ」が存在することです。そして、アジアの中に位置する国であり、大変多くのアジアからの留学生も多い国、すでに進出している日系企業、そして今の日本企業によるM&A戦略の活気をふまえても今後進出を検討する企業は率先して、「ビザを活用する」という点をもっと重点的に検討してほしいと願います。 各国どこも様々なビザのしくみがありますが、「研修に派遣しやすい国」「就労ができる国」
を活かすことで、さらに充実した研修プログラムや企業におけるサイクルを作れるものと感じます。

新聞をみていてもまだ、「企業研修=オーストラリア」という声はまだまだとても小さく、どうしたら、派遣しやすいプログラム&現場研修が充実したプログラムをつくれるか、こういうアプローチもあってもよいと感じます。 アジアで勝つ人材育成→ オーストラリアで! といえる位になってほしいと願います。

2012年4月14日土曜日

大航海時代 ~ 欧州からオーストラリアへの移民

日経「ミドルクラスの興亡」という連載でとても興味深い記事がありました。 ・・・そういえば、、、と気づかされた内容でもあります。 

昨年から日本では「大震災」を機に多くの方がこのまま日本での居住をするべきか、そして留学や海外移住、も検討された事が記憶に新しく、私たちにもその波は十分に感じていた状況ですが、すっかりこの欧州危機による人の移動の影響、というのは頭の中からぬけていて、、しみじみ現実を感じました。 要は、経済的な欧州危機は今、現実をもって、自身の住む場所、そして移住を真剣に考える人が急増しているということです。

オーストラリアはアメリカのように、移民で形成された国であり、もとはもちろんイギリスをはじめとする多くのヨーロッパからの移民たちで国家ができた国です。中でも、ドイツ、イタリア、ギリシャ、ユーゴスラビアなどの地域からの移民は大変多いのも事実です。これは今でも、都市によってその分布がある程度あり、メルボルン近郊は特に移民が多い場所としてギリシャ人をはじめとするカルチャーが今でも根強く残っています。 

欧州の中でももっとも深刻ともいえるギリシャは、これらをふまえて、記事によると真剣にオーストラリア移民を検討する人が今殺到しているということでした。 この半年でオーストラリアへ移住したのは約3000人! 昨年10月にオーストラリア政府がギリシャから技術移民を招聘するために開催した説明会には800人の枠に17000人の申し込みが殺到したということでした・・・。これは本当に深刻さを痛感します。日本の地震・・・の影響も感じていましたが、ヨーロッパはその状況をはるかに超える深刻度を実感します。日々の生活自体に貧窮し、ほかの国への移住をこれほどまでに、考える時代になったのかと思った次第です。 もともと大きなコミュニティがすでに形成されているオーストラリアへの移民はヨーロッパの現状をみても、オーストラリア=今後アジアの中における存在感や資源景気、安定した政治情勢をみても、圧倒的に魅力的と感じるのは無理もありません。

そして、ギリシャ→オーストラリアの動きとともに、言語を同じくするポルトガル→ブラジル への動き、そして アフリカ経済成長をみすえてアンゴラへの移住。また、移民国家として経済効果をうむためのアメリカ EB-5(投資家ビザプログラム) のことにもふれていました。 

今、ヨーロッパの国々は日本人の震災における移住検討、ということ以上に、文化的、歴史的にも、急速的に、この動きが加速し、その現実的な行動へも実践する人が多いということをこの記事で痛感しました。 なんとなく、色々言っても、日本人の海外への移住志向や現実的な語学的・技術的ハードル、そして根本的な「日本に定住する文化」として考えると、圧倒的に、消極的にみえます。

オーストラリアへの移民流入はますます今後、こういう視点からみると、急激にヨーロッパからの移民が増える気がします。そして、これらの動きは近年あったアジアからの移民急増、という波をまた変え、今後のオーストラリア移民政策にも大きく影響する動きでもあると見ています。

誰も伝統・歴史あるヨーロッパがこのような形でかつての新大陸発見を目的に出航したような大航海時代を迎えるとは想像していなかったことかもしれません。 あらためて世界経済の変化を痛感する次第です。 ますますアジアは今後、パワーシフトしていくエリアとも感じました。

2012年4月10日火曜日

ニュージーランド不動産事情

2月にひさしぶりにニュージーランドを訪問しましたが、この流れもあり、帰国後もニュージーランド関係の方にお会いする機会が何度かありました。日本からはオーストラリアに比較して、あらゆる情報がどうしても不足しているのが現状です。最近は日本から海外投資する人も震災を機に増加傾向であり、これらをふまえてももっと投資家たちへの的確な情報提供は必要と感じています。

オーストラリアとニュージーランドはオセアニア・・・ということで、法律の中では双方の資格を共有できるようなタスマニア協定なども含めてわりと同じように扱いが可能と考える人も多いのですが、特に税制、そして不動産などのエリアになってくるとまるで異なります。この点は双方のメリットも比較しながら、ご自身にとって最もよい場所や国を選択することが必要というのが大前提のアドバイスかと感じています。

一般的に、金額的なハードルの高さ、そして、実際居住や不動産購入後の税制を検討すると、端的にはニュージーランドのメリットが多くみえるのも事実です。

1.どんなビザ保持者でも不動産購入可能か? 
→ オーストラリア Ⅹ  ニュージーランド ◎

2.不動産購入可能な物件             
→ オーストラリア:新規物件のみ  ニュージーランド:中古~新規物件まで可能

3.価格は?
→ ニュージーランドの方が比較的安価

4.税制は?
→ ニュージーランドの方が税金も安い&居住者であればキャピタルゲイン税は存在しない

この点は意外と知られていない点、そもそもあまり日本人の方は投資=ニュージーランドというイメージも少ないこともあり、もっとこの点をわかりやすく社会に認知していけるような活動をする事で、多くの方に関心を持って頂けるのではないかとも感じています。

現時点では、ニュージーランドにはオーストラリアのように大きな日系不動産会社は存在せず、不動産ビジネスに関わる日本人の方はほとんどが現地の方発信となっており、情報も大変限られています。英語ができれば問題ないものの、やはり高価な買い物になりますので、その点からも少し日本からは遠いイメージなのかもしれません。

海外からの情報収集として一般的にインターネットなどが大きなツールになるものの、日本語での情報=的確な情報か、という点については、慎重な見極めが必要です。

先日、オークランド大手不動産会社 Barfoot & Thompson の方にお話を伺う機会があり、現地における不動産購入についての注意点やとりまく法律について、Agent としての役割などなど、あらためてこの点は十分な知識を持つ方のアドバイスが重要と実感しました。

日本からのニュージーランド投資はまだまだ多くの可能性があり、かつまだ日本人の方には知られていない点も多くあると感じつつ、これらを的確によいpathway として構築できればと思った次第です。

2012年4月7日土曜日

中国から香港へ 越境出産について

5日のWBSで、中国本土から香港へ越境出産する人たちが急増しているニュースがクローズアップされ、興味深く、かつ状況を深刻とうけとめて拝見しました。 今や香港は中国の管轄の1つとなりましたが、パスポートも特別に発行される「特別地区」です。そして、その市民権として与えられるあらゆる要件は中国本土と比較しても先進国並みに恵まれているのが現状です。 

中国も経済力をつけてきた今、富裕層や特に子供の詳細を懸念して、これらの越境出産を考える人が急増しているということです。 1つに、香港はアメリカ同様、生地主義をとっているため、出生地ーつまり親がその国籍を保持していなくても、香港籍を取得できるという点、 もう1つは中国政府の一人っ子政策です。 昔よりは緩和されたとはいえ、今もなお、第2子を出産することによる罰則は存在するのが現状のため、これらを逃れるためにも香港で出産することにより、その子は香港籍のパスポートも取得でき、将来、海外へ渡航する上でも比較にならないほどの自由を取得することになります。 1国2政府という制度が存在する現在の中国において、ますます今後これらの状況そして経済や社会保障格差から香港への流入は増加することが予測されます。

久しぶりに香港人と結婚して在住歴長い親友がイースターもかねて日本にホリデーでやってきて、今日はランチにてこの談義となりました。 彼女の旦那様は医師ということもあり、興味深くこの現状を伺いました。 香港には政府系の病院と私立病院があり、特に私立病院に関しては、基本、ちゃんと支払い能力があり、出産の予約などを実施していれば、患者が中国からの人であっても特に問題なく対応するということ。 事実として、これらの病院予約をとるのが大変なため、間にブローカーが存在し、妊婦をあっせんするビジネスもあるということ。ただ、もしこれらのビジネスマンが香港人で、正式に就労許可があれば、これらも特に違法にはならないため、中国人はこのようなブローカーを利用することにより、越境出産を実現しているということです。

ただ、ほとんどの母親は入院=overstay したりしてしまうことになるため、そうなると、状況によっては不法滞在扱いになってしまう、、など本当に問題は深刻化しそうです。子供が香港籍を取得すれば、この権利を活用して、香港移住も検討することも容易に考えられます。 =結局のところ、よい教育などを受けるためにも親は国籍取得、という方策によってその権利を得ることに必死な状況です。

日本に居住、そして私たち日本国籍として出生した人にはこれらの国籍のハードルはほとんど感じないのが現状でありますが、実際のところ、同じ中国内で、これだけ、状況も異なり、そして社会保障などが整った場所があれば、子を思う親は考えてしまうのも納得です。 ただ、さすがに香港政府もこれらについては懸念している状況のため、今後はますます厳しくなるであろう、という話でした。 

どの国籍として出生するかによって本当にその後の人生も大きくかえるのは事実であり、これは仕方のないことでもあります。 今後、これらの1国2政府という制度はどのように整備していけるのか、というのは微妙なところと感じました。 

それにしても、、、、これらの影響もあり、人口が増加した香港における幼少からの教育は大変なようです・・・よい学校、よい教育をうけるための競争はますます激しくなり、ローカル香港人でさえ、どこもwaiting list という現象のようです。 日本は果たして・・・。何はともあれ、視野の広い、そしてグローバル人材になってほしいという親の期待はどこも世界共通のようです。

非常に興味深いトピックスでした。

2012年4月4日水曜日

米軍によるオーストラリア駐留 ~ ダーウィンに到着

昨年11月にアメリカ オバマ大統領と オーストラリア ギラード首相会談によって決定されたことであるが、ついに米軍によるオーストラリア駐留がはじまりました。隣国中国に対する脅威もあり、アジア太平洋地域の軍事強化、というのが名目ですが、これによって日本に駐留している米軍のバランスも考慮されることになり、日米豪の3カ国において、さらなる軍事連携が強化されることになります。この3カ国において、「軍事」という面において連携がここまで早い段階で始まるとは予測していなかったものの、急成長する中国は今や経済的にみても「大国」という存在感は世界でもあり、米国がこれに反応しないわけはない状況です。 地理的な面をふまえても、今後、ますますオーストラリアの位置も重要になるのではないか、と感じています。

オーストラリアにおける駐留は海兵隊が6ヵ月交代で駐留し、今後、5~6年で司令部寄稿を備えた2500人規模に拡大するそうです。 少しは沖縄の米軍も移行される日がくるのか、とも思う日々です。

軍に関していえば、日本とオーストラリアは特にアフガニスタンにおいて連携した部分が多く、記憶にも新しいです。 あまりオーストラリアは「軍」というイメージはないものの、それでも、対東南アジア政策に関して言えば、特に、国境沿いになるインドネシアへなどは多く配置し、内戦や紛争解決、国家警備などにもあたっている状況です。

今後、この3カ国による軍連携はどのようになっていくものか、注目していきたいと思います。