ビジネス奮闘記

皆さまにとってAOM Visa Consultingが身近なサービスになるようにこのブログでは少しやわらかめのトピックスもふまえて発信していきたいと思います。 オーストラリアやニュージーランド関連のほか、ふだんの活動や関心ごと含めてレポートします。 ご意見・ご感想などございましたらお気軽にメールにてお送りください。 AOM Visa Consulting Official Web site は こちらへ

2011年7月29日金曜日

最近のオーストラリアの存在感

この数日、新聞では「豪州」という文字が絶ちません。 何よりも超円高に突入し、欧米の通貨が厳しい中、オーストラリアやニュージーランドでは上昇している状況が続く。これは何を意味するのでしょうか。欧米債務危機にみまわれ、プラステロ、不安情勢が続く中、震災での被害をうけているにも関わらず、日本の強さが際立つ状況で、それはまた意外な感じもします。そして比較的欧米影響をすぐにうけないオセアニア、というところでしょうか、今後の経済動向の波が今までとは明らかに変化しているように感じます。

また、センセーショナルだったのはソニー銀行がオーストラリアでネット銀行をこれから開始する、というニュースでした。確かに、最近オーストラリアは今までの産業とは別に金融サービス業などにも力をいれて、誘致していたのも事実であります。世界的にみても他国でもほぼまれということで、あの「ソニー」が銀行・・・・というすでメーカーブランドを確立している会社が全く異なる事業を展開する上でも、非常に興味深いです。 記事の中で興味深かったところは、「移民の流入増で住宅需要が拡大しており、融資残高に占める住宅ローン残高が50%を超える・・・」ということ。 そう、オーストラリアは世界的にみても年々人口増の国なのです。それも「移民政策」という形も含め、非常にシステマティックに国を運営している所が経済政策にもつながっている現状です。

確かに、ソニー銀行は住宅ローンにてかなりの地位を確立したともいえると思います。 今までにない新しい産業による進出は今後の展開が楽しみです。

そして、震災にも関連すると痛感するのは、オーストラリアからの資源調達です。4月にギラード首相が日本に来日した際にもこの支援に対しては全面的に協力していく、という発表がありましたが、今後パース地域で進める「ウィートストーンプロジェクト」というものがあり、シェブロンが主な開発事業となるが、ここから東電はLNG調達を急ぐとのこと・・・・。新聞に大きく掲載がありました。この事業は非常に大きなプロジェクトであり、もともと日本からは東電や九州電力もこの事業に参画する予定であります。にわかに、オーストラリア関連の情勢は活気づいており、個人的にはこれからも大きく日本にも影響があるのではないかと感じるこのごろです。

欧米が先導してきた世界観も最近は新興国の台頭で、コンセンサスをとることが以前よりはるかに難しくなってきました。 このような中における、オーストラリアの地位は状況に応じて、中規模的にふるまう時もあり、独特な存在感でもあります。 今後の展開が楽しみです。

2011年7月27日水曜日

グローバル人材育成 議論 ~ 日本もようやく始動

27日に文部科学省・経済産業省両省は大学と企業のトップがリーダーの育成方法を話合う「産学協働人材育成円卓会議」の初会合を開いたというニュースが日経に掲載されていました。 日本政府もこの状況の危機感を痛感していることから、いよいよ本格始動というところでしょうか? いまの経済状況をみても内需にスタックしている日本経済はどうしても海外へでていかなければならないこの現状、人材育成が必須ということです。。。 まさにここはオーストラリアの今考えている「グローバル人材育成先=オーストラリアへ」 とつながる・・・・ 状況であります。

特に記事の中で、企業側も「海外インターンシップ充実を」ということを明言しているとのこと。 この情勢をみて、ぜひ多くの日本人の方にオーストラリアでインターンシップ体験をしてほしいと願うばかりです。 今後本格的に皆様にも オーストラリアンインターンシップのプログラムをご提供できればと考えております。

2011年7月25日月曜日

女子の強さ~ なでしこジャパンの快挙

7月18日は日本国民にとって大変な1日、一夜・・・いや朝方となりました。ワールドカップ女子サッカー決勝戦において強敵アメリカとの戦いに、深夜にもかかわらず、多くの日本国民がテレビの前で応援したことでしょう・・・。私もその中の1人でしたが、攻撃的なアメリカ勢におされぎみな前半を終了後、めきめきとその威力を発揮し、後半もまさに終了直前に同点に持ち込み、そしてPK戦へ・・・もう朝方にはなっていましたが、その劇的な勝利は本当に感激でした。春の地震以来、大変多くの日本人に勇気を与えてくれたすばらしい試合でした。 明るいニュースの少ない日本に本当に大きな光になったとも感じています。
・・・それにしても最近は女子のパワーが圧倒的に強いと感じます。 政治にしかり、意志決定の遅さから、日本は今、かなり世界から見放されてしまっているのではないか・・・と危機感さえ感じます。 ふと個人的なのかもしれませんが、まわりも男性よりも圧倒的に女性の方がイキイキしている人が多く、前向きに生活をエンジョイしている人も多いような・・・・。 今後、ますます、グローバルな中においての競争が激しくなる中、ニッポン男子はもっとがんばってほしい・・・と感じる事がとても多いこのごろです。 強いリーダーシップとはなんなのか、と常々痛感してしまいます。 
今日はまた、ゴルフの宮里藍ちゃんが、優勝した!というニュースがはいりました。 粘り強い女子が輝かしいです。ニッポン男子、がんばれ・・・・!

2011年7月12日火曜日

OECD によるレポート : 世界の移住状況について 2008-2009 統計

このほどOECDより世界の移住状況についてのレポートが発表されました。このレポートは2008-2009年度と若干古いデータではあり、まさに2008年の金融危機直後のデータということもあり、その情勢もある程度反映していますが、世界的動向をみる指標としては興味深いものとしてご紹介したいと思います。

国際的にみて移住数は労働市場の縮小にともない2009年に7%減少し、2008年度の450万人に比較して430万人と減少しました。特にアジアやヨーロッパ諸国、チェコやアイルランド、イタリア、スペインやスイスにおけるOECD諸国において顕著でした。ヨーロッパではEU加盟国においては2009年は22%の減少で、これに対照的なのはオーストラリアやカナダ、アメリカでは2009年度若干増加傾向となりました。ただ、一時的な雇用における移住に関しては労働市場の縮小にともない2009年度は17%も減少しています。

この指標から言えることは、各国で不足している労働力に対し移住者にてカバーする、という考えは今後も増加傾向になるであろう、ということです。 ただ、若い移住者はなかなか職につくことも難しくなっていることも現状であり、建築業界、金融や小売業などは難しい半面、教育や医療系、介護やヘルパーの仕事などは需要が高いということです。

また、興味深いデータとして、移住者の方が、その国の出生者に比較して、起業をする人が多いということです。雇用創出や新しいビジネス起業などに対して基本、政府は歓迎であり、これらの移住者による経済効果を期待しています。

人によっては学生として留学し、そのままその国おいて、移住する人も少なくありません。おおまかにいって留学生のうちの4分の1の学生がその国に残るという比率も比較すると、カナダの強さ、そしてオーストラリアも顕著に多い国でもあります。
ある意味留学生は、その国を担う重要な人材になることも多く、そのような意味で、移民の国は基本、学生から永住へ、という人材確保も重要視しています。 年々留学生は増加傾向であり、特に顕著なのは中国からの留学生の存在です。

移住傾向は年々経済や政治事情によっても大きく情勢は変化する傾向があり、今後は、ますます、新興国からの移住者が増加することが予測されます。その受け入れ先となる国が現状をふまえても今後はますますヨーロッパより、アジアに近いオーストラリア、伝統的に移民受け入れに寛大なカナダ、そしてアメリカ、という状況になるでしょう。

このような状況ふまえて、ますます自国の日本の国力の弱さを痛感してしまうこのごろです。 危機感をもって移民政策をしなければ、ますます日本は縮小してしまうと悲観的にならざるをえません。現実直視をして、真剣にとりくんでほしいと感じます。

2011年7月10日日曜日

東大の秋入学移行へ ~ 大学国際化について 

東大がついに秋入学を検討し始めたというニュースが大きく報道されました。 日本は今、先進国の中でも教育については実はとりのこされている状況かもしれません。おとなりの韓国や中国をみても、彼らのグローバル化に対する危機感を比較すれば、日本はある意味、なんて平和な国なのか、と個人的に常々感じています。 高度成長時代を経て、日本企業の偉業は誰しもが認めており、そして、日本人たちもこの日本企業へん自負は非常に高いと感じます。しかし、国内だけの需要ではもう今後厳しい状況がみえてきている今、いかに柔軟に世界の人とコミュニケーションをとって人間力をつけていくか、ここは大変重要と思います。 ~きっとニュースや雑誌、書面において取り上げられているこの課題は皆実感しているのですが、結局実践しなくてはいけないのは、若者本人たちであり、彼らの意志がこれからの国を左右するともいえるかもしれません。

10日の日経にこの大学国際化についての記事が大きく報道されており、各国における留学生の割合が記載されていました。 なんと!オーストラリアがダントツ1位!全国学生のうち33.4%が留学生ということです - つまり、オーストラリアは、その国で勉強する、ということは多国籍からきているこのダイバーシティの環境においての勉強が必須ということになります。 続いてイギリス(27%)、ドイツ・フランス(12%)、アメリカ(6.1%)、 そして日本(3.8%)・・・。 アメリカの6.1%という数字はかなり意外でしたが、広大な面積と人口集中を検討すれば、全般的にはこの数字になるのか、と。
その中で、やはり日本の低さは顕著です。

この秋入学を実施している学校も日本には今存在し、秋田の「国際教養大学」はその1例といえます。この最近、随分とこの大学の試みも浸透してきました。 大学に入学するまでの「ギャップイヤー」を利用して、ボランティアや留学、インターンシップを実施することへの考えや、少しずつではありますが、このような活動を経て、日本ももっと「危機感」を持ち、現実を見つめてほしいと思います。

~それにしても、オーストラリアの留学生比率はとても興味深い統計でした。これは留学生招聘に非常に熱心な国、そして産業でもあり、最後はアジアの中にある国、という重要性です。 日本の学生の皆さん、ぜひこのような現状をぜひ考えてほしいです。

2011年7月3日日曜日

JAL ジェットスターと提携へ ~ついにLLC参入

7月1日付の日経新聞にて日本航空(Japan AirlinesJAL)が、豪格安航空会社ジェットスター航空(Jetstar)と提携して格安航空会社事業に参入する方針を決めたという発表がされました。全日空が先行して「ピーチ」を設立したこともふまえ、アジアにおけるLLC競争は激化してきているのが現状です。航空業界一般としてもこのLLCはもう避けて通れない状況になってきています。消費者にとっては格安航空会社が増加することは海外へも行きやすくするため、嬉しいニュースですが、航空会社側としては経営を考えても今後もなかなか大変そうです。

それでも、オーストラリアとしては日本の「JAL」と連携できることは非常に大きなメリットであり、今後の日本からオーストラリア行きの旅客を増加させる要因にもつながります。オーストラリア活性化するためにも、このニュースは非常に大きなインパクトを期待できます。また、逆も考慮し、オーストラリアから日本への観光、ビジネスを増加させることもおおいに期待できるため、日本政府としてもこの点を重視し、観光業をはじめ、路線を増加させてほしいと思いました。

今、日本企業によるオーストラリア企業買収は年々非常に旺盛になっており、この業界も、資源に限らず、今までみられなかった金融やサービス業、そして食品など、多岐にわたっています。 あらためて、アジアにおけるオーストラリアの地理や環境、そして先進国としての地位をふまえ、今後もアジアにおける重要な拠点になると予測します。 無印良品の「良品計画」も2014年にはシンガポールを拠点としてオーストラリアをはじめ、アジアへの進出を加速するということもつい最近記事になっていました。 このように日本発のお店がどんどん海外に出店していくのも楽しみです。

まずは、この新しいLLC航空会社にぜひ期待したいと思います。