ビジネス奮闘記

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2012年5月21日月曜日

イミグレーションロー実務研究会  アメリカ編

本日はアメリカビザ第2回目ということで、船曳先生のレクチャーで主に駐在員等が該当するEビザを中心に講義が進められました。

アメリカ移民法は日本がそもそも真似していると思うのですが、国務省(外務省)とアメリカ国外の管轄に分かれています。従いまして、ほとんどのビザはまずはアメリカ本土において申請・審査され、その後に国外へという流れなのですが、このEビザは国外における審査、という点において異なるプロセスが存在します。 そもそも、貿易協定に基づくものであるということ、そして、たぶん想像するに、海外で審査するメリットは、その自国におけるビジネス慣習やカルチャーを最も理解しているがゆえ、これらの国外管轄において審査されると認識しています。(日本の会社をアメリカ側で審査しても、そのビジネスセンスや、業種などピンとこないケースも多い)
また、このビザの特徴として「株が50%以上その国籍であること」 が原則のため、日系企業によっても、これに該当しないメーカー大手などはこのビザクラスを取得することができない、という点は興味深かったです。

ステップとしては、これらはまず会社の審査という点が重要であり、この規模やアメリカにおけるビジネスがどの程度具体性があり、そして、その雇用創出などが生めるような規模であるか、など経済的利益がどの程度になるか、という点が大きなポイントと思います。 そもそもこのビザはオーストラリアでいえば 就労ビザ(457)に非常にその審査プロセスが似ており、 審査する観点もとても似ています。オーストラリアの場合は、3段階で 1.スポンサーシップ(会社の審査) 2.ノミネーション(ポジションの審査) 3.ビザ(ポジションに就く人の審査) となり、この1のところがいわゆる会社審査となります。 

これらのビザクラスは、まさに、ビジネスといっても多様な形態があるため、ある程度の経験を積むことにより、その感覚といいますか、規模やアメリカにおいて、受け入れられるようなビジネス化、というようなものが理解できるようになると思います。 そのため、ケースをこなすことがとても重要であり、アメリカにおける需要にマッチすることで、これらのビザも発給できるのかと思いました。

1つ興味深かったのは、ひとり質問された方が、配偶者としてこのビザの家族として渡航したい、しかし、この主申請者は実はほとんど滞在しなくてもビジネスをまわしていて、アメリカ滞在歴が大変短い、というケースで、果たしてこのような場合にビザはおりるものか、という内容でした。

先生の回答としては、「家族として同行またはすでに滞在している家族にjoinする」目的のため、ほぼ滞在歴のない家族にどのようにして、これらのポイントを説得するかが難しい、ということでした。

つまり、アメリカの場合は、ビザ発給後の滞在歴も十分審査のポイントになるということです。Eビザは永住ビザではないものの、これらの滞在歴も考慮しなければ家族としての渡航は難しい、という感じでした。 この点、オーストラリアについては、一時居住の場合は、渡航歴についてはそれほど観点としてみていない、というのが状況です。 確かに、アメリカについては、どうしてもグリーンカード目的や、そのほかいろいろな事情で、ビザを取る、とりたがる人は多いのですが、実際の滞在歴となると、かなりまちまちな状況です。 これらを精査するためにも、チェック機能があるのか、と思いました。 

どうしても、アメリカ=永住したい、という意識が強いのが現状のため、法律はこれらの観点から審査している点が大きなポイントです。 とにかく、目的を果たしたら帰国する、ということの説得性が重要です。

参加されている皆さんもこのEビザをある程度習得した後に457を勉強すると、とてもわかりやすいかと思います。 457については11月位を予定していますので、これらをふまえて、勉強して頂ければと思いました。 


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