ビジネス奮闘記

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2012年9月4日火曜日

海外インターン 安全どう守る

先日、ルーマニアで起きた海外インターン女学生殺害事件について日経に大きく掲載され、社会的インパクトの強さを痛感しています。今は、夏休みを利用して、短期留学やインターンシップに海外へ出かける学生も増加し、期間は短い傾向ではあるものの少しずつ変化を感じている状況です。 今回は、アイセックさんを利用してのインターンということでしたが、この事件から多くの事を考えさせられている状況です。 いま、日本全体がグローバル人材育成、という波にのり、積極的に海外へ派遣するしくみをつくっていることはとてもよいと思いますが、特に、今後の成長国をみすえて、新興国への派遣があるいみブームにもなっています。もちろんタフな国においての経験はその後の考え方などに大きな刺激となると思うのですが、いまの学生世代と自分たちの時代を比較して個人的な印象ではありますが、やはり、その教育や家庭のしつけにおいてはとても守られてきた世代、ということを実感しており、外的危険に対し、どうしても慣れていない、ということを感じています。 海外に行く=見知らぬ土地へ行く、ということを前提とすれば、これは欧米先進国であっても、同じ事であり、身の危険に対する準備ということを十分に認識しておくことが非常に重要と感じており、自分が20代に実体験した長期一人旅から感じることは時に「野性のカン」が働くか、という点も重要です。 

新興国はどうしても、先進国に比較して、インフラ、法整備、交通、そして、モラルなど、明らかにタフな環境になります。その中において自分自身の経験値や自信・勇気を考えて、インターンシップ先や国を検討するのもこれからは必要かと思います。

私自身もオーストラリアン・インターンシップを提供している立場として今回の事件はショッキングな状況でしたが、いま、海外インターンシップといわれるものはインターネットからも大変多く見つけられます。大学関係者の方からも多くヒアリングをしていますが、今は、まだ「インターンシップ」が授業としては認定できない部分もあるため、大半が学生が各自でプログラムをみつけて、(授業のない)夏休みや春休みを利用して参加する形の4-6週間という短期が圧倒的に占めています。この選定については、期間が短いということもあり、仕方がないのですが時に内容重視よりも期間でその選択を決定するということも現実としてあります。 まだまだこの「インターンシップ」という位置づけが日本においては欧米諸国の概念とは若干異なるため、「会社説明会」や「ボランティア」になるような媒体も多くあるのも現実です。 そのため、これら、「期間」に加えて、インターンシップ内容やどんな企業へ派遣されるか、契約事項、そして、現地でのサポートなど含めたことを十分確認できることを選定することが今後重要かと思います。

これはあくまでも私見ですが、学校全体がすべての休暇中の学生の短期留学やインターンシップを把握することはやはり困難であり、これらは自己責任の世界になることで、海外諸国の大学なども基本、大学などのプログラムではなければ自己責任になるという認識です。
そのため、自身が選択する海外インターンシップへの情報収集は慎重にする、ということが大前提であり、受入れ先となる企業との契約・与えられる任務やポジションに関しても確認できるようなプログラムが理想と思います。

今回は事件から「安全面」にかなりフォーカスされた報道となりましたが、今後、メディアの影響によって海外インターンが委縮されるのではなく、どうしたら、これらの問題回避ができるか、また、どう防ぐ事ができるか、また、もちろん主催者としての各国における連携部分の強化など、改善にむかってほしいと願います。 

余談ですが、現実として、企業が新興国へ進出するにあたり、法整備などがまだ未熟な中におけるビジネス開拓は、欧米文化における契約社会や法律による判断など、その国独自の慣習があるとはいえ、欧米からの弁護士やアドバイザーによって進められることが多々あります。(特にアジアビジネスにおいては多くのオーストラリア人弁護士が活躍しています)そういう意味では、やはり、基本、欧米ビジネスプロセスを身につけた上で、新興国において応用ができるのではないか、と解釈しています。

日本が世界と競争していく時代になった今、異文化やモラルの違い、コミュニケーション、そして人間力、などなど、外国人と共存してビジネスをしていくためにはこれらのスキルは全てどれも必須なエリアです。そんな事も念頭におき、海外インターンシップの重要性を再検討する機会になればと思います。

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