ビジネス奮闘記

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2011年11月8日火曜日

観光人材育成を考える ~ ホスピタリティ・インターンシップ ~

いまは毎日のように新聞やテレビ、メディアにおいてキーワードのように「グローバル人材」「人材育成は?」 など・・・・本当に日本中どこでもこの話題でもちきりなのではないか、と思うほどです。 今朝の日経の話題は「新興国の言語学習」 要は、英語はもう当たり前であり、これからは新興国に対応していくために、今までそれほど学習する人も少なかった言語の学習者が増加しているということ。中国語は当たり前としてポルトガル語(=ブラジル) やロシア語、そしてスペイン語などが増えているということです。 そして企業派遣もこれらの国へ言語がそこそこでも派遣し、まさに現地現場での研修+OJTからカルチャーや慣習・ビジネスを学び順応していく力をつける、ということに進化しているようです。

これらをふまえて、観光人材育成について考えてみました。
観光人材育成は、また企業内における人材育成とは異なり、明らかに日本にやってくる外国人への対応、が問われるスキルになります。 企業はその半面、日本からでていく為に必要なスキル、外国人に触れることは同じなのですが、企業はその個々の企業によっての特質もあるため、いちがいに言えませんが、観光については、基本、どんなことが必要か、ある意味「観光学」として、「ホスピタリティ」として統一感があるかと認識しています。

現状として、震災以後、極度に日本への来日外国人は激減している中、真剣にこの回復を迫られているのが日本の現状です。ただ、産業として日本では「観光」はまだ本当に新しい分野でもある事が現実であり、この観光学やホスピタリティとは?という事については欧米が先進国である現実はいなめません。 

今、来日する観光客の大多数は圧倒的にアジアであり、中国や韓国、台湾や香港が最大の顧客になりますが、これらの層の次になる第2の牽引層としてはなんとオーストラリアが最も伸び率1位とその、観光客が増加していることがわかりました。 背景として、在日オーストラリア人自らが冬のリゾートを開拓した貢献が非常に大きく、冬に来日するオーストラリア人の顕著な数は他国籍にはみられない特異な状況です。

いま、日本の観光業に携わる人材に求められるスキルは多くの外国人をこなす実践力、それもきれいな英語を話す国の人ばかりではなく、アジア全土などどんな人にも対応できる人、そしてホスピタリティという感覚、欧米的なサービスレベルなど・・・。何よりも実践力です。

観光業を一大産業としてきているオーストラリアは観光学を設けている専門学校や大学も多く、そして世界中からこの観光学を学びにきているのも現状です。自国にて観光産業活性化のために、学生を派遣し、単位交換させることにより、実地研修を積んでいるのです。

現実として、いま、日本では観光学を設ける大学が年々増加しています。産業として重視されてきたこと、そして、この産業によって日本を活性化しようという動きは明確ですが、「学」のみにならず、どのように実践かつ効果的に人材育成につなげるか、日本人の最も弱い外国人に対するコミュニケーションや現場での解決力など、海外インターンシップによる実践をぜひ提案してい次第です。そして、その最終的なゴールは日本に戻り、このような人たちが各地に配置されることにより、少なくともオーストラリアからの観光客に対する対応はよりよいものになること&リピーターを生む潜在的な人材になりうること、そして、オーストラリア=アジアからの移民が大変多いアジアン・ダイバーシティにおけるインターンシップは英語を母国語としていない人が大半の環境で学ぶことになり、この環境の経験は日本で多くのアジアからの観光客の対応に有益であること・・・。

このロジックは私見ではありますが、十分効果的かと感じています。
オーストラリアン・インターンシップのホスピタリティ・インターンシップとしてこれらの人材育成先として受け皿になれることは十分あり、何よりも単位交換のような形で学生時代にこれらの経験ができれば、もっと視野も広がり、そして、日本における観光業をさらに真剣に考えるきっかけになるかと思います。

常に感じる危機感はあまり時間がないということです。 震災復興、そして、人口減、新興国の台頭、いま、アジアは天災は多いものの(日本やニュージーランドの震災、タイやオーストラリアの洪水など) どう考えても世界の中でもっとも優位な立場にいると感じます。 少なくとももっと深刻な金融危機からは若干距離をおける立場です。 そして、急成長しているこの地域で、非常によいポジションをとっているにもかかわらず、日本だけが他国であまり話題にならない海外に対応できる「人材育成」に悩んでいるようにみえてしまいます。 

客観的にほかの国はどうしてこのことに日本が悩んでいるか、理解に苦しむ国も少なくないかと思います。 受け入れる移民政策をほぼあまりしてきておらず、そして、内需、国内企業でいままで築き上げたものは今後、同じようなルールは通らない事は明確です。 一番おとなりの韓国をバイタリティを注視すべきと思いますが、日本の危機感を感じるならば、まずはグローバルに慣れる行動や実践がいかに重要か、ということです。 観光もまったく同じであり、企業とは異なり、観光=100%外国人を対応することを念頭において、観光大国で実践するインターンシップへの重要性をぜひ検討していただきたいです。

また、移民政策的なことをいえば、これはオーストラリアも同じですが「ビザ」をもっと活用できる、という点です。 日本は極度にここの政策は残念ながら消極的に感じます。いま、外国からの留学生も激減しているのが現状です。それは日本で勉強しても欧米での留学に比較して、メリットがない、とみなされてしまう点です。留学後に自動的にトレーニング期間用として1-2年就労ビザを発給したり、そして、あとはワーキングホリデーを活かすこと。就労ができるこのビザはもっと柔軟にPRも可能かと思います。 日本の国力、日本の活性化のために、入国=ビザは1つのハードルでもあります。中国人への観光ビザ緩和は1つの大きな進展でしたが、今後さらに政策的に必要な分野と認識しています。

何はともあれ、まずは、観光客を増やす=観光人材育成のありかたや海外へのオプションを広げることは将来現実的な日本観光業を検討する上で有益と感じています。

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