オーストラリアでは27日に現労働党の党首選が実施されることが発表になりました。長年の保守党から労働党にかわってから早5年あまり・・・元首相のラッド外相と現首相のギラード首相の間における確執が政局不安をかもし出しているとのこと。 ギラード首相も支持率が低迷しつつも、ラッキーなのは今、オーストラリアは資源景気に沸いており、国民からの不満はそれほど目立たない。加えて、もともと、ラッド首相が退陣にかつて追い込まれてしまったのは資源税を発表したことで、民間会社から多くのバッシングをうけてしまったこと・・・・そのため、それ以来、この資源会社に対する税金制度についてはまだ構築されておらず、法人にとっては、今、追い風となり、収益を上げているという状況が継続しています。 同じ党内におけるもめごとのため、それほど政策には響かない、という見方が強いようですが、TPPやEPA /FTAをはじめとして、オーストラリアの課題はまだまだ山積みです。
オーストラリアは労働党に代わって以来、もっとも影響をうけたのは移民政策かもしれません。もちろん、「労働党」というだけあり、労働者保護=Fair Work といわれる労働基準法にあたるものが整備され、そして何よりも外国人労働者を滞在させる「就労ビザ」の規定をはじめとして、永住ビザも労働市場と人口政策を検討しながら、いかに国民(国籍保持者や永住者)の労働市場を奪わず、かつシステマティックにバランス良く、外国からの労働力を確保できるか、という視点で大きく移民政策はシフトし、一般的には「規制」が増えたのが事実です。
この流れは労働党が続く限り変わらないと思いますが、オーストラリアはしみじみ、与党の政策で移民政策が斬新に改正になる国ということを常々実感しています。
~そんな中、メディアでは「日本における移民政策を検討すべき時期にきている」 と中川正春少子化担当相からコメントがありました。「人口政策だけでなく、どういう形で外国人を受け入れるか議論する時期に来ている」と述べ、日本の移民政策に関する有識者の議論の場を設ける考え明らかにしました。
報道において「日本の移民政策」というキーワードはほとんど今までなかったのではないかと思います。あくまでもスタンスは「在留するための目的別資格」と位置づけが色濃い現代において、今の人口減から真剣に国益を追求するためには、海外からの労働力は必須であり、どのように位置つけていくか、ここが今後の課題です。
個人的には、日本を開国するためにこの考えはぜひ支持したく、そしてオーストラリアやアメリカなど、移民国家のモデルを検討する中で、日本にとってよりよいモデルを形成してほしいと願います。
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